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「2アンダーにまとめられてよかった」西村優菜は耐えて、伸ばすムービングデー

西村優菜が二つスコアを伸ばして順位を上げた(撮影:ALBA)

<コグニザント・ファウンダーズカップ 3日目◇13日◇アッパー・モントクレアCC(米ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>

2日目に米参戦後ベストスコア「67」を叩き出して“起死回生”の予選通過を果たした西村優菜だったが、ムービングデーは生命線ともいえるショットの調子がいまいちだった。「きのうよりはショットがあまり上手く打てなくて、日によって状態が変わってしまうのがいまの課題」。それでも耐えて、チャンスで伸ばす「70」をマーク。順位も53位タイから33位タイと大きく上げることに成功した。

2番パー5でバーディが先行。5番ではアプローチを寄せきれずにボギーとしたが、奥にカップが多く切られていたフロントナインは「タフなピンもあったけど、守るところは守ることができたんじゃないかな」とマネジメントを考えた。7番、8番と連続でパーオンを逃したが、ピタリと寄せてセーブ。「ショットのミスでピンチもあったけど、セーブできたのも多かったのでよかった」と耐える時間が続いた。

それでも後半に入った10番で、グリーン奥のショートサイドのラフにこぼしてボギー。そして11番は初日にティショットを右に、2日目に左にと曲げている「嫌なイメージ」があるホールが続いた。だが、「ボギーの後だったのでなおさら気合が入ってすごくいい球が打てた」とティショットをフェアウェイセンターに運ぶと、2打目を3メートルにつけてバーディ。「いいところについてくれて、12番(パー5)は絶対に獲ろうとティに立って、いい流れだった」と“3連続バーディ”を記録した。

グリーンを逃した中盤のアイアンショットについては「きょうはテンポが速いのかなと思って」と、いま取り組んでいるスイングを意識しながらプレー中に修正。「すごく良くなった感じはないけど」と感触は芳しくなかったが、この11番をきっかけにグリーンを捉え始めた。

16番で下り10メートルのパットを流し込んでバーディとしたものの、17番では「ティショットからきょう一番タフだったんじゃないかなと思う。ピンも見えなかったし、大きなマウンドの裏に切ってあったので難しかった」と手前12メートルから3パット。18番ではバーディパットがわずかにショートして顔を覆ったが、「全体的には2アンダーにまとめられたのでよかったし、何回かショットのミスもあったけどカバーしながら回れた」と伸ばせた一日には安心した様子も見せる。

今大会終了後には出場優先順位を見直すリシャッフルが行われるが、暫定順位では出場資格を上げる圏内に留まっている。初日の出遅れから、予選通過を目指した2日目、後退できない3日目、そして伸ばしたい最終日と「ほんとに大事なラウンド続きで、少しタフな部分もある」というなか迎える最後の18ホール。「あと1ラウンドしっかり集中して、いままで成長できてきた部分もたくさんあるので、そこに自信をもってプレーできたらと思います」。ルーキーイヤーの序盤戦を、満足いく形で締めくくりたい。(文・笠井あかり)

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