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超難関コースで大苦戦… パロス・ベルデス“ふたつの涙”【プレーバック】

渋野日向子(左)と古江彩佳。難関パロス・ベルデスで悔し涙を流した(撮影:ALBA)

<ファーヒルズ朴セリ選手権 事前情報◇18日◇パロス・ベルデスGC(カリフォルニア州)◇6447ヤード・パー71>

いよいよ今週の「ファーヒルズ朴セリ選手権」から本格シーズン開幕となる米国女子ツアー。舞台となる難関パロス・ベルデスGCでは、これまで多くの選手たちが苦しめられてきたが、日本勢も例外ではない。ここでは渋野日向子、古江彩佳が流した涙をプレーバックする。

■米ツアー本格参戦後、初の予選落ち「頭と心の整理を…」

激しいアップダウンに加えて、西海岸特有のポアナ芝に苦戦を強いられた。2022年4月の「パロス・バルデス選手権」で、渋野はトータル7オーバーと振るわず下位に沈んだ。米ツアー本格参戦のルーキーは、7試合目で初の予選落ちを喫した。

開幕から好調だった。2試合目のタイ大会で8位タイに入ると、メジャーの「シェブロン選手権」で4位、続く「ロッテ選手権」では優勝争いの末に2位に入った。ルーキーとしては傑出した成績を残していたが、「DIOインプラントLAオープン」では63位。そして予選落ち。疲労もあって明らかに調子を落としていた。

「頭と心の整理をして、切り替えて」と言葉を絞り出した渋野。「(シーズン序盤で)結果を出せたことに対しては認めてあげたい」と開幕から2カ月の戦いを評価するが、米ツアー転戦の拠点とするLA連戦での失速は、やはり悔しい。

「上にいる人は安定して上にいる。そういう選手になりたい」。声を震わせる渋野の目には、涙が光っていた。「成長して帰ってきたい」。日本ツアーの「ブリヂストンレディス」出場のため、帰国の途についた。

翌年の今大会では、最終日に「67」をマーク。トータル6アンダー・17位タイと好成績を挙げた。「大リベンジ(笑)」と白い歯をこぼした。

■“ザ・安定感”の古江が大苦戦 ポアナ芝恐るべし

ルーキーイヤーの2022年には、27試合で予選落ちわずか3回。安定感バツグンの古江が珍しく大苦戦したのが、23年の今大会だった。

日本ツアーを含めて3戦連続トップ3入り。絶好調でパロス・ベルデスに乗り込んだが、初日に「72」、2日目にはシーズン自己ワーストとなる「75」を叩き、トータル5オーバーで決勝進出を逃した。

「グリーンに対応できなかった。悔しいですね…」。ホールアウト後には悔し涙が頬を伝った。フェアウェイキープは85.7%、パーオン率が66.6%とショットは好調だったが、パッティングは34回。最後までポアナ芝を攻略できなかった。

予選落ちは日米を合わせて19試合ぶり。「これがいい休みになったと思って。しっかり切り替えます。オフを楽しんで、またハワイに向けて頑張りたい」。涙ながらに前を見据えた。

今年、古江は開幕から5試合で4度のトップ10と絶好調。前戦の「ブルーベイLPGA」では3位に入っており、状況は昨年と酷似している。2年ぶりのツアー2勝目を果たし、歓喜の涙で屈辱の記憶を塗り替えたい。

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