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フットジョイ「スパイク」ゴルフシューズ 全20モデル徹底解説【2023年9月】

すべてのゴルフシューズを代表する存在。歴史に残るマスターピース「ドライジョイズ」

100年の歴史を持つフットジョイの、そのメインストリームを担ってきたのが「ドライジョイズ」シリーズだ。フットジョイの成功の象徴的存在ともいえるこのゴルフシューズを解説するためには、フットジョイの前身である「バート・アンド・パッカード社」から紐解く必要があるだろう。
 
創業者フレドリック・パッカードが米マサチューセッツ州ブロックトンに靴の会社を創立したのは1857年のこと。これがどれほどの昔かというと、同年にはインドで植民地支配抵抗運動「セポイの乱」、中国で英仏連合軍と清国の第二次アヘン戦争「アロー戦争」が起きており、3年後の1860年には幕末だった日本で「桜田門外の変」が起きている。そして靴は左右の形の違いが無い時代であり、左右の足型に合わせた靴を量産化させることに成功した同社は、アメリカ南北戦争の北軍に靴を納入するほか、ドレスシューズの製造を得意にしていた。
 
1906年には初のゴルフシューズの生産を開始。1923年には「フィールド・アンド・フリント」に社名を変更することになった。そしてその際、新しく発売予定のゴルフシューズのブランド名を社内募集したところ、縫製室で働いていた女性従業員が「フットジョイ」という名前を提案した。これがちょうど100年前、フットジョイの歴史の始まりだ。
 
フットジョイのサクセスストーリーが始まったのは1927年。営業担当者がライダー・カップに出場するアメリカチームのキャプテンに、フットジョイのシューズを履くよう説得した。その結果、アメリカチームは初開催のライダー・カップで優勝。そしてライダーカップチームのメンバーだったジョニー・ファレルが翌年の全米オープンでもこのシューズを着用し、最終日に36ホールのプレーオフを制して優勝した。ちなみにこの時最後まで優勝を争ったのは、後に“球聖”と呼ばれるボビー・ジョーンズだ。以後、今日までにフットジョイは8,000を超えるツアー勝利に貢献。そして最も多くのプロに履かれてきたのが「ドライジョイズ」シリーズだ。
 
“雨でも快適な防水ゴルフシューズ”として「ドライジョイズ」が発表されたのは1989年。もともとドレスシューズを得意としていた同社ならではのクラシカルなデザインと、軽量・柔軟性・防水性といった当時最先端の機能性を盛り込まれたドライジョイズは、最大のヘビーユーザーであるプロゴルファーだけでなくエリートアマチュア・一般プレーヤーの間でも人気のヒット商品となる。
 
しかしドライジョイズがこの初代モデルのヒットだけで終わっていれば、今日の“ゴルフシューズの代名詞”という存在にはなっていなかっただろう。ドライジョイズはその後も幾度となくバージョンアップを続け、売れ続けた。それはドライジョイズに「常に最新・最高を提供し続ける」という革新の思想が受け継がれてきたからだ。
 
 

フットジョイ100周年記念モデル

フットジョイの記念すべき100周年モデルは、ツアープロから絶大な支持を受ける「DRYJOYS PREMIERE Series」からフットジョイの伝統的なデザインであるオリジナルサドルが施された「Wilcox」をベースにした、特別な一足だ。
 
カラーリングは、100年の歴史の折返しとなる1973年に全米オープンで今も残る「18ホール最少スコア(63)」で優勝したジョニー・ミラーが愛用していたモデルを復刻した。アッパーには英国高級タンナーであるPittard(ピタード)社製の天然皮革「プレミアムフルグレインレザー」を贅沢に使用。またアウトソールには独自の形状が施され、優れたグリップ力と安定性能を実現したバーサトラックアウトソールにより、パフォーマンスをサポートする。今年の全米オープン開催と同時に発売され、現在は完売となっている。

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