スクエアにアドレスするコツは「足下よりも目線を先に合わせる」

スクエアに構えるコツは、まず目線をターゲットラインに合わせること(撮影:福田文平)

曲がり球の主たる原因は「アドレスの微妙なズレにある」と指摘するのは、ツアーコーチ・石井忍。

「よし、ナイスショットだ!」と思ってボールの行方を見ると、なぜか右に真っすぐ飛んでいた。「どうして右プッシュしたんだ?」と呆然としていたら、同伴プレーヤーが「右を向いてアドレスしていたぞ」と、教えてくれた。スクエアに構えたつもりなのに、なぜ右を向いちゃうんだろう?
 
「構えたときにボールの延長線上にターゲットラインがあります。つまり目標は体の右にあるということ。だから足下からターゲットラインに合わせると、肩や胸などが右を向きやすいんです。先に左右の目を結んだライン、目線をターゲットラインに合わせてからスタンスを合わせるのがスクエアに構えるコツです」と教えてくれたのは、さすが応急処置のアイデアは無尽蔵の石井コーチ。おすすめしてくれた手順はこうだ。
 
「ボールの後方に立ち、まずはボールとターゲットを結んだラインをイメージします。これがターゲットライン。アドレス位置に移動したら、クラブを横にして顔の前で持ち、イメージしたラインとシャフトを重ねてください。そして、シャフトに沿うように目線をセット。目線をターゲットラインに合わせてからスタンスを決めると、正しくスクエアに構えられます」
 
スクエアなラインからアドレスの向きがほんのわずか、数度ズレているだけで200ヤード先では何10メートルもズレてしまうことになる。この微妙なズレが曲がり球の大きな原因。これでは狙ったところにボールを飛ばすことはできない。
 
曲がり球を卒業できない人は、スクエアに構えられないことを疑ってみよう。まずは、ターゲットラインに目線を合わせてからスタンスを決める。これが大事です。(取材・文/小澤裕介)
 
■石井忍(いしい・しのぶ)1974年生まれ、千葉県出身。東京学館浦安高等学校、日本大学のゴルフ部で腕を磨き、98年プロテスト合格。2010年にツアープロコーチとして活動を始め、多くの男女ツアープロを指導。また「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアへの指導にも力を入れている。

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