最高の一瞬『ジャッカルの語源_ジョージ・スミス(ラグビー)』

ジョージ・スミス選手はオーストラリア代表で、111キャップを誇る名選手です。日本ではトップリーグのサンドリーサンゴリアスでプレーし、2011-12、2012-13シーズンに、優勝に貢献して2年連続でリーグのMVPに選ばれています。

彼は、日本の姫野和樹選手のプレーで広く知られることになった、ジャッカルというプレーの語源になっています。

昔はジャッカルという言葉は、ラグビーのプレーにはなかったんです。ただ、スミス選手には、見かけから、いわゆる獣のほうの「ジャッカル」というあだ名がついていました。

それで、彼がボールを取るのがうまいので、彼のそのプレーもジャッカルと呼ばれるようになったんです。愛称がプレー用語になったという珍しいケースです。

体が強くて太く、低くプレーできるので、密集でも倒れない。だから世界のラグビーシーンでも、バンバン相手ボールを取っていました。当然、日本でも何度もジャッカルを決めていました。

ジャッカルのコツを彼に聞いたことがありますが「全部(ジャッカルに)いかない。チャンスがあるどきだけ」。ちょっと別格の選手でした。

▼斉藤健仁(さいとう・けんじ)

1975年生まれ、千葉県育ち。大学卒業後、サラリーマンを経て写真も撮影するスポーツライターに。WEB、雑誌等でラグビーやサッカーを中心に取材、執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材し、サッカーW杯やユーロ、夏季五輪にも赴く。

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