• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 米ツアー2024年スケジュールは二極化が加速? モナハン会長は「ファンが望んでいること」と自信

米ツアー2024年スケジュールは二極化が加速? モナハン会長は「ファンが望んでいること」と自信

ツアー改革に自信を見せるモナハン会長(撮影:GettyImages)

<ザ・プレーヤーズ選手権 事前情報◇7日◇TPCソーグラス スタジアムC(米フロリダ州)◇7256ヤード・パー72>

PGAツアーのフラッグシップ大会「ザ・プレーヤーズ選手権」が同ツアーのヘッドクォーターが所在する米フロリダ州ポンテ・ベドラ・ビーチのTPCソーグラスで9日に開幕する。今年は“エレベーテッドイベント”の高額賞金大会の一つで賞金総額は2500万ドル(約34億2500万円)という破格の金額。優勝賞金は450万ドル、なんと6億1650万円で、2位でも272万5000ドル(約3億7300万円)、3位でも172万5000ドル(2億3600万円)が用意された。

この“エレベーテッドイベント”、いわゆる“格上げ大会”だが、来年は全16大会となりその内容は大きく様変わりする。4大メジャーに加えこのプレーヤーズ選手権、そしてフェデックスカップ・プレーオフの3戦を除いた残りの “8大会”は予選落ちなしの4日間大会で、さらに出場人数は70~80名のリミテッドフィールドになることが先週の選手理事会で承認された。

現地時間7日に会場のTPCソーグラスで記者会見に臨んだジェイ・モナハン会長は「トップ選手同士の戦いをもっと頻繁に観られる。それこそがファンが望んでいることだ」と大きく自信をみせた。

「この2カ月を振り返ってもすばらしい戦いが続いている。ジョン・ラーム(スペイン)が4戦3勝と歴史に残る記録を達成し、ジェネシス招待ではタイガー・ウッズ(米国)からトロフィーを渡された。スコッティ・シェフラー(米国)はWMフェニックス・オープンで大会連覇、マックス・ホーマ(米国)がファーマーズでトップ選手を下し、カート・キタヤマ(米国)がアーノルド・パーマー招待で勝った。世界ランキング1位をかけてローリー(・マキロイ)、シェフラーが戦い、今、ジョンがトップに立っている」と今季のエレベーテッドイベントを賞賛した。

来季もまたリミテッドフィールドでトップ選手の戦いが続くことになるが、出場できるのは70~80名のみ。前年度のフェデックスカップ上位50名、2024年のフェデックスカップランキングで有資格者を除いた上位10名となり、出場資格がない選手は、レギュラー大会に出場しトップ5に入れば次の“格上げ大会”に出場できるという仕組みだ。

つまり、資格のない選手はレギュラー大会に出続けるしかなく、また優勝者が得るフェデックスカップポイントも“格上げ大会”が700ポイントとレギュラー大会の500ポイントを大きく上回ると予想されている。こうなるとますます下位の選手が“格上げ大会”へ資格を得るのが難しくなるが、下位選手の声は反映されないのが現状のようだ。

モナハン会長は「このシステムが完璧かというと、おそらく違うだろう」とし、「これまでの我々の歴史を見ても分かるよう、フェデックスカップも何度もシステムを変更してきた。今後いろいろ学んで、ファン、選手、パートナーにより良きツアーにしていく」と話した。(文・武川玲子=米国在住)

関連記事