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「あれだけつけられると…非常に難しい展開」 渋野日向子&笹生優花ペアは元世界ランク1位に完敗

日の丸を背負って戦った3日間。ふたりにとってこの経験が次の成長につながるはずだ(撮影:南しずか)

<ハンファ・ライフプラス インターナショナル・クラウン 3日目◇6日◇TPCハーディングパーク(米カリフォルニア州)◇6550ヤード・パー72>

今大会初の勝利をかけて、渋野日向子&笹生優花ペアは韓国のコ・ジンヨン&キム・ヒョージュ組と対戦。しかし序盤にリードを奪われると、そのまま流れは韓国に。最後は笹生と渋野がアベックバーディを決めたものの、ジンヨンもバーディとしてコンシードとなり、3&2で完敗した。

2番でジンヨンがバーディを奪って日本が1DOWNでの滑り出し。3番、5番では、渋野がさきにバーディとしたが、内側につけているジンヨンにもバーディを獲り返される。「相手チームにいいプレーをされていて頑張ろうと思ったけど、チャンスにつく回数も少ないし、バーディを獲っても獲られて流れに乗れず。残念でした」と、ビハインドを覆すことがなかなかできない。

そして8番、ジンヨンが2打目で数十センチにつけるスーパーショットをみせると、9番パー3ではティショットをピンに当てるプレーで、連続の“OKバーディ”。さらに10番ではヒョージュが手前1.5メートルにつけて奪い、一気に4DOWNまで差は広がった。「長いのが入ったり、ベタっとついて打たなくてもいいOKとか。あれだけつけられると、自分たちが外から頑張って入れないといけないという状況だったので、非常に難しい展開だった」(渋野)。相手のバーディが決まっているという状況で、笹生と渋野はグリーン上からカップを狙い続けたが、決めきれず。相手の好プレーを称えるしかなかった。

14番ではジンヨンが1.5メートルからしぶとくパーセーブして、ここでも差は縮まらず。3DOWNで迎えたドーミーホールの16番では笹生がベタピンショットでOK、渋野が8メートルほどのロングパットを決めてバーディを揃えたが、ここでもジンヨンにバーディを奪われる。最後の最後まで、高い壁が立ちはだかった。

世界ランキング1位を経験するジンヨンと、メジャー大会を含むツアー5勝を挙げるヒョージュ。「いいプレーをするのが当たり前というか、期待してしまう」と笹生が話す最強ペアは、最後までスキがなかった。ジンヨンはこの日7バーディを記録する好プレー。笹生も渋野もともにメジャーチャンピオンではあるが、渋野は「やる前から分かっていますけど、ショットメーカーだし強いから、自分たちが相当頑張らないといけないなと思ったぶん、なかなか(力を)発揮できんかった」と振り返る。

渋野、笹生ともに初めての国別対抗戦、チーム戦は悔しい結果に終わった。それでも「今後に生かせるものが多すぎた1週間だし、生かせるように頑張りたい」(渋野)、「こうやって素晴らしい3人とチーム戦がやれてうれしかった」(笹生)と今後につながる一戦にもなった。元世界ランキング1位の前に敗れた悔しさをかみしめながら、肩を組んでグリーンを降りたふたり。ここからさらに前へと進んでいく。(文・笠井あかり)

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