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坂口瑞菜子がプロテスト敗退から最高のリスタート 「大丈夫だよって示せたと思います」

プロテストの失敗を糧に、後半を粘って今シーズン3勝目を飾った坂口瑞菜子

<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー◇第12戦 マイナビカップ◇19日 事前◇森永高滝カントリー倶楽部◇6341ヤード・パー72>

来年に向けて再出発を切った坂口瑞菜子にとって、ターニングポイントになる試合だったかもしれない。

プロテスト第2次予選は初日6アンダー。「正直落ちる気はしてませんでした」と語るように、最終予選進出へ大きく視界が開けるロケットスタートだったが、2日目以降は貯金を減らすゴルフが続き、トータル1オーバーで今年の坂口の挑戦は幕を閉じた。

プロテストから約1カ月。この日は6番までに5つのバーディを奪い、ボギーも一つと前半は好調ながら、後半に入るとショットが乱れ始めた。1日の短期決戦とはいえ、プロテストと同じ展開だけに悪夢が頭をよぎってもおかしくない。

「プロテストのときも初日はよくて、だんだんとスコアを落としてしまいました。そのプロテストで落ちてしまったからこそ、今日はポジティブに下を向かないように頑張ろう」。パーオンできないホールが続くなか、アプローチで寄せてパーセーブを続けた。

それでも15番でボギー。「グリーンを外した時点で、難しくなることは分かっていたので仕方ない」と必死に切り替えようとしたが、16番で連続ボギー。追い上げてきた和久井麻由に抜かれ、逆に2打差をつけられただけに万事休すかと思われた。

「前だったらイラッとしてしまったと思うけど、とにかく前を向きました。17番はピン位置が右だったのも、ドローヒッターの自分にはラッキーでした」というように、パー3で久しぶりのバーディチャンス。「ここで決めたらまだ分からない」と魂を込めたパットはカップに吸い込まれ、結局、3アンダーでホールアウトし、最終組の和久井も3アンダーで終えたことからプレーオフに突入した。

そのプレーオフ1ホール目、坂口がベタピンにつけてバーディを奪い、プロテスト敗退後、初めての試合で今季3勝目! 「プロテストがダメで周りの人が気にかけてくれて、昨日もお世話になっている方からメッセージをいただきました。心配させてしまっていたので、今日の優勝で『大丈夫だよ』って示せたと思います」。坂口にとって来年のプロテストまでの新たな1年は、最高の形で幕を開けた。(文・杉本夏希)

※ネクストヒロインゴルフツアー(共催:株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV)は将来ツアーで活躍することを目指す、JLPGAプロテスト合格前の若手女子ゴルファーが経験を積むための場として2019年に始まった。今シーズンは全15戦が予定されている。出場選手は年間ポイントランキングによるシード、前大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などによって決められる。

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