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ラッキーナンバーは“9”だけどノルマは“8” 「65」をマークした原英莉花の攻めのスイッチ

原英莉花らしい攻めのゴルフを見せた最終日。久々のトップ3入りで自信を深めたようだ(撮影:佐々木啓)

<Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 最終日◇19日◇鹿児島高牧CC(鹿児島県)◇6419ヤード・パー72>

21位タイから出た原英莉花は8バーディ・1ボギーの「65」をマークしてトータル11アンダー。首位と6打差の3位タイで3日間を終えた。優勝した21年の「大王製紙エリエールレディス」以来のトップ3入りとなった。

スタート前に塚本岳キャディから「1日8個」のバーディをノルマとして課せられた。1番のパー5こそ取りこぼしたが、7番から3連続、11番からも再び3連続でバーディを奪うなどノルマを達成し、一気に順位を上げた。

クラブ契約フリーの原は、今季開幕戦からウッド系、アイアン、そしてシャフトと昨年からほぼ総入れ替え。アイアンはロフトが4度ほど寝たモデルに替えた。実戦での距離感の合わせ方を課題としたが、ここにきて「アイアンショットのイメージがすごくいい。自分のフェードが決まっているのでピンを狙っていきやすい。クラブはいい感じです」とすでに手になじんでいる。

前戦もショットの状態はよかったが、グリーン上で苦しみ予選落ち。「2試合、パッティングが入っていなくて。パターのタイプを替えて、自分のストロークも変えたらちょっとずつスコアにつながってきました」。今週はブレード型からツノ型のパターを投入したことが奏功。「バーディが獲れてくると自分の中でも攻めていきやすいし、どんどんバーディ、バーディとつながる」。パットが決まってバーディが獲れれば、原がモットーとする“攻めのゴルフ”のリズムもよくなる。

ちなみに、『1日バーディ8個』のノルマは今大会2日目から。「(バーディが)獲れそうなのに気持ちの面で攻めきれていなかったので、2日目からキャディさんに『8個ね』と言われて、がんばりますって。今日は攻めていきました」。漠然とプレーをするより、目標とするバーディ数を目指すことで攻めのスイッチが入り、自然とゴルフも良くなるというものだ。

原といえばラッキーナンバーは“9”だが、なぜ8個なのか。「分からないです(笑)。(8を横にして)無限大?」としたが、塚本キャディに聞くと初日1アンダー(38位タイ)と出遅れたことから、優勝するためには2日目に8アンダーを目指したい、という計算だった。

シーズン序盤からビッグスコアをマークできるとあれば、21年以来の優勝も近そうだ。「例年よりも調整もうまくできているので、あとは気持ちの面かなと思います。結果を求めすぎていて、自分のゴルフと向き合えていなかった。自分のゴルフのノルマ(バーディ数)を決めて、またいいスコアを出していきたい。昔いいときはノルマを作っていました。目標があると『獲るぞ!』ってなるんです」。ツアー屈指の飛距離を持つ24歳。その攻めのゴルフは、無限大の可能性を秘めている。

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