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「ZOZOチャンピオンシップ」をアマチュアがラウンドしたらどうなる?

今年も大盛況に終わった「ZOZOチャンピオンシップ」。大会翌日にアフタープロアマが行われた。(撮影:ALBA)

日本人にも馴染み深いコリン・モリカワ(米国)の圧勝で幕を閉じた今年も大盛況に終わった「ZOZOチャンピオンシップ」。興奮冷めやらぬ中、大会翌日の23日に、小平智や堀川未来夢も参加したアフタープロアマが行われた。

筆者もアフタープロアマに参加。大会と同じコース、セッティングでプレーすることができた。習志野CCはキングコース、クイーンコースがあり、大会ではそれぞれのコースを組み合わせて構成されている。通常営業ではどちらかのコースしかプレーできないため貴重なラウンドとなった。

使用ティは大会と同じで、一番に感じたのは、「やっぱり距離が長かった」ということ。7090ヤードと決してPGAツアーの中では長い部類ではないもののアマチュアからしたらとてつもない距離。パー5並みの距離を誇るミドルがいくつもあり大苦戦。「いつもならロングの距離だから、ボギーでいい」と割り切っていたが、距離もさることながら、硬くて速い見た目以上にアンジュレーションがあるグリーンがさらに苦しめ、ボギーですら堪えきれない展開がずっと続いた。また、ラフも厄介だった。75から80ミリほどの長さで、見た目は難しくなさそうだったが、これが太くて硬い。入ってしまったら、クラブがうまく抜けずアマチュアではグリーンは到底狙えない。

そんなタフなセッティングだが、特にINコースが難しかった。多くのPGAの選手ですらボギーを打ってしまうほど難しい11番・12番。もちろんアマチュアが楽に回れるはずもなく、ボロボロに。14番では今大会最長608ヤードと通常のラウンドでは滅多に遭遇しない長さに、ため息をついた。このロングは初日、松山英樹が2オンでイーグルを奪取したところ。そのイメージで挑戦してみるも2オンなど夢のまた夢。ドライバーは会心の当たりでフェアウェイに運ぶも残り330ヤードと果てしなく長い。スプーンでグリーン近くを狙おうと強振したところ意図しない方向に飛びグリーンまで100ヤードの深いラフにつかまってしまった。そこからウェッジでグリーンを狙うも、ラフに食われグリーンを外れ、アプローチからの2パットでボギー。全く思い通りにいかず肩を落とした。

そんなこんなで、スコアは散々。直近のラウンドでは80台前半で回り、「さすがにそこまで打たないだろと」過信していたが、この日はちょうど100を叩き為す術なし。テレビ中継などで、プロがミスをすると「なにやってるの~」と勝手なことを言っていたが、そんな自分を恥ずかしく思いながらゴルフ場を後にした。本場アメリカのツアーでラウンドはしたことないが、これが「米国のセッティングか!」とただただ驚かされた1日であった。

PGAのセッティングを実際に体験してみて、改めて選手の“すごさ”を実感。たった1ラウンドで相当体力も神経も使うなか、4日間通して集中力を切らさず回る選手はやはり“ただ者”ではない。これからも選手へのリスペクトを込め、情報を発信し続けていきたい。(文・齊藤啓介)

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