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『ステルス+』を売りまくった人気フィッターは適合リスト登録の『Qi10 LS』をどう見る?

現行の『ステルス2プラス』(左)と未発表の『Qi10 LS』の適合リスト登録画像を比較

テーラーメイドの未発表作、『Qi10 LS』ドライバーが適合リストに登録されて2週間弱。R・マキロイとT・フリートウッド以外に選手の使用情報は聞かれないが、色めき立っているのが一部の販売店だ。例年より早い適合リスト画像の開示と選手の使用に困惑しつつも、期待の声が聞こえてきた。
 
それが、最先端機器を活用したフィッティングで人気のショップ「4Plus Fitting Labo & Golf Salon」の吉川フィッターと澤田フィッター。吉川氏は「ステルス+は店の立ち上げ時から売上本数は圧倒的。ステルス2+の人気も依然高いものの、ステルス+には及ばないので新作には期待しかない」とか。そこで『ステルス+』や『ステルス2+』の特徴を踏まえて、未発表作『Qi10 LS』の何に期待しているのかを聞いた。
 
「初代カーボンウッド『ステルス+』はNo.1人気でしたが、『少しハード』というお客様も多く『右に滑る』『キャリーが出づらい』との声も多かったところ、現行の『ステルス2+』で『やさしくなった』『つかまる』など、打ちやすくなったとの評価が大半でした。『Qi10 LS』の画像を見てまず想像したのは、『ステルス2+』とつかまりは同等で、より空気抵抗なく速く振れて低スピンで飛ばせるのでは?という点です」(吉川氏)

理由は、ソールの無駄な凹凸が減って見えることと、ウェイト周りに見られる変化だとか。澤田氏は他メーカーの新作プロトタイプにも見られる「ソールのカーボン面積の増加」に着目し、こんな設計変更も予想する。
 
「初代『ステルス+』は金属製ソールでフロントウェイトが10gでしたが、『ステルス2+』でカーボン製のソールになって、フロントウェイトが15gに増えました。『Qi10 LS』はそのカーボン面積がより広がったように見えます。ウェイトのスライド幅が狭まったと心配する人もいると思いますが、『Qi10 LS』のウェイト形状は『ステルス2+』フェアウェイウッドに似た奥まった形で、スライド幅が狭くても大きな重量で効かせるタイプに見えます。前作までの長いスライド幅だと受け口の金属製のレールに重量が取られるので、より設計自由度が増すはず」(澤田氏)
 
つかまりに関しては、「ウェイトのスライド幅が減ってもそもそも問題なさそう」と吉川氏。
 
「つかまり目的で『ステルス+』はヒール側に可変するお客様が多々いましたが、『ステルス2+』はほぼ不要。カーボンフェースがたわんで球持ちも改善したこともあり、つかまり問題は解決済みでスライド幅がそこまで必要ないのかなと。前々作の『SIM2』には、フロントのスライドウェイト自体が無かったですし」(吉川氏)
 
また、『LS』の名称を他メーカーが「Low Spin」の略で使用してきたが、テーラーメイドは未採用。『ステルス2+』や前作『ステルス+』のスピン量について聞くと、「打ち手やロフトにもよりますが、『ステルス+』でスピン不足な人は確かにいて、ボク(吉川氏)もGC4で常に2000回転を切る感じでしたが、『ステルス2+』でその印象はない」と言う。
 
「同感で『ステルス+』から大幅にスピン量が増えたとかじゃなく、ややハードで低く右に出がちな『ステルス+』から『ステルス2+』は適正スピンになって【真っすぐ・より上がる】印象。『Qi10 LS』のフロントウェイトが何gか不明で何とも言えませんが、ウェイト形状の変更でより余剰重量を稼いで最適化しやすいはず」(澤田氏)
 
最後に『Qi10』との名称について、吉川氏は「ステルスのように、Qiと名付ける背景のストーリーがあるかどうか気になる」と言い、澤田氏は「10という数字の意味が、他社の『10K』や『5K』というMOIの略かどうかが気になる」と話していた。今年の試合も残りわずかだが、はたして追加情報は得られるだろうか。

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