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出場200試合の節目に連覇へ 小祝さくらが“自然体”を貫く納得の理由「喜んでもまだ次が…」

節目200試合での連覇へ。小祝さくらはファイナルラウンドもクールに戦う(撮影:福田文平)

<スタンレーレディスホンダ 2日目◇7日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6590ヤード・パー72>

「ちょうどキリがいいというか、記念になる試合になればいいですね」。今週がツアー出場200試合となる節目の小祝さくらが、大会連覇へ向けてトータル11アンダーで首位に立った。「(節目だということに)びっくりしました」と、ラウンド後の会見で“初めて耳にした”事実ではあったが、特別という思いはこみあげてくる。

気合を表に出すこともなく、淡々とバーディを重ねる。きょうも、そんな小祝らしいゴルフで7個のバーディ(2ボギー)を奪った。去年、勝ったからといって、相性の良さを感じることも「全然ない」。ただ、“相性がいい”と目に映っても不思議ではないような好プレーが続く。1メートルを決めた1番、3メートルを決めた7番など、ショットでチャンスを演出するホールもあれば、6メートルを沈めた4番、17メートルを決めた9番など、パターが主役になる場所もある。多彩なプレーで、見る者を沸かせた。

良かった点を聞くと、「昨日から意外とパットが決まってくれた。このコースは地味に入りますね」と、どこか他人事のようにも聞こえる。「ちょっと読みにくいところも結構あるんですけど、でもその割には決まってくれてる感じがします」。つかみどころがないのも、やはり小祝らしさだ。

練習用の器具も使わなければ、自分のスイング動画を見直すこともない。修正する時は、「練習場でバンバン、ドンドン打ちながら、これだなというのを考えながらやります。気をつけてるところだったり、思い当たることを毎回試して、自分でしっくりきたものを試合でやる感じです」と感覚が頼り。こうやって、これまでに9勝を積み上げてきた。ちなみに“10勝”という節目については、「あんまり考えてないです」。

クラブを握らせると一級品だが、口調や雰囲気はほんわか。それでも当然だが、優勝への意識は「強くある」。時にはその意識が「空回り」につながることもあるため、「プレー中にその辺りを考えてもいいことはない」と自然体を貫いている。

バーディを獲ってもガッツポーズなどをしないのは、「まだそこで大会が終わったわけではないし、喜んでもまだ次があるので、そんなに油断はできない」から。喜びは自分のなかで、噛みしめている。200試合目の連覇を目前にした時も、また達成した時も、きっと普段と変わらない小祝さくらが見られるはずだ。

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