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JTは“飛ばないボール”に猛反発! 「ひどい提案、とてもがっかりした」

ジャスティン・トーマスは“飛ばないボール”採用へ猛反対(撮影:GettyImages)

前日14日、R&AとUSGAが発表したプロとトップアマチュアの競技には“飛ばないボール”をモデル・ローカル・ルール(MLR)として採用するという提案は、トッププロから異論が噴出している。

現地時間16日に開幕するPGAツアー「バルスパー選手権」の会場では“飛ばないボール”問題で持ちきりとなっている。メジャー2勝を含むPGAツアー15勝、現在世界ランキング10位のJTことジャスティン・トーマス(米国)は開幕前日の公式会見で「ゴルフにとっていいとは思えない」と両団体の提案を一蹴。JTの怒りは約3分間続いた。

「正直に言って、とてもがっかりした。でも同時に驚きもなかった」とJT。「USGAはここ何年も僕から見れば不快な、とても利己的な決定をしてきた。彼らはゴルフの向上のためと言いながら、実際には多くのことが良くない方向へと向かっている」と言葉をつなげた。

R&AとUSGAの提案通りプロとトップアマの競技で“飛ばないボール”を使用すると、新ルールの下では同じヘッドスピードなどの条件で14~15ヤード、飛距離が落ちることになる。ただし、一般のアマチュアゴルファーにはこのルールは適用されない。これまで通りに“飛ぶボール”を使用できるという。

この提案はすでにボール製造をするメーカー、関係者に通達されており、8月14日までに両団体に意見を伝えることができる。もし新ルールが採用されれば、2026年1月からの適用となる。

だが、あくまでも「モデル・ローカル・ルール」。この新ルールを採用するかはツアー、競技主催者の判断に委ねられる。

「彼らは提案が通ると思っているだろうが、プロとアマチュアが違う方法でプレーして、いったいゴルフがどう良くなるというのか分からない」とJTは反発。さらに「もしツアーが主催団体が採用したりしなかったりと、意見が分かれたら、試合によってボールを変えなければならなくなる」とした。

またアスリートは日々、トレーニングをして強くなることに努力しているとし、「もしNBAの選手がよりジャンプするようになったからといって、バスケットボールリングの高さ13フィート(約3.06m)を変えるのか?」と語気を強めた。(文・武川玲子=米国在住)

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