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蝉川泰果は『自信』と『悔しさ』感じた大会でV王手「リベンジしたい」

プロ初優勝に王手をかけた蝉川泰果。“思い出”の大会で頂点を獲りにいく。(撮影:福田文平)

<関西オープン 3日目◇15日◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪府)◇7051ヤード・パー71>
 
雨が降るムービングデーで9バーディ・2ボギーと会心のゴルフ。蝉川泰果がトータル13アンダー・単独首位に浮上した。アマチュアだった昨年、下部のABEMAツアーで1勝、レギュラーツアーで「日本オープン」を含む2勝を挙げ、ゴルフ人生を変える大きな躍進を遂げたが、そのきっかけとなったのは昨年の「関西オープン」だった。

昨年大会では2日目に単独トップに立ち、3日目に3位に落ちたものの、最終日最終組で史上6人目のアマチュアVの期待が高まっていた。得意のドライバーでアグレッシブに攻めるゴルフをみせたが、1バーディ・3ボギー・2ダブルボギーの「77」で最終的に17位タイに沈んだ。
 
「去年の関西オープンは自信をつけた試合でもあって、悔しい経験をした試合でもある。関西オープンからすごく自分は伸びたし、リベンジをしたいと思って今年臨んでいます。3日目を終わって単独トップに立てているのはすごくうれしいですね」
 
その後は知っての通り。日本オープンを制するなど、蝉川旋風を巻き起こした。史上初のアマチュア2勝を成し遂げて、昨年の10月31日にプロ転向。その2戦目となった11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でも3日目を終えて、今大会と同じく後続に3打差をつけて単独首位に立ったが、最終日に「76」と崩れて、石川遼に優勝を譲っている。「三井住友VISAでは自分で落として負けてしまった。やっとリベンジのチャンスが巡ってきたと思っている。明日は優勝する気持ちで臨みたいと思います」と優勝宣言が飛び出した。
 
今季は1月の「ソニー・オープン・イン・ハワイ」から3週連続で米ツアーに出場。2月に入ってからは欧州男子ツアー2試合に出場して世界のゴルフを肌で感じた。そのうえで課題として、「100ヤード以内とロングゲーム」を挙げる。そして、「飛距離的には全然いけるかなと思うので、セカンドの精度を上げたら、戦えるんじゃないかと思います」と、その目は世界に向いている。
 
夢は世界4大メジャー制覇。「自分の夢を叶えたい。それがエネルギーになっている。本当に毎試合、毎試合、優勝したい気持ちで臨んでいるので、それが日々の練習のモチベーションにもつながっている」と語る22歳。プロの世界でやれると自信を持ち、同時に悔しさも味わった大会で“優勝”という忘れ物を獲りにいく。

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