THINK SPORTS『AI』

 

スポーツの現場は日々技術・戦術が進化しているが、最近話題のAI(人工知能)の導入によって、さらに新たなステージに入っている。

 

AIは、人間ではできない膨大なデータの分析を瞬時に行なえるのがメリットだ。

 

例えば選手たちのフォームや動きをセンサーやカメラでとらえて、そのデータを基にその選手のパフォーマンスを数値化したり、選手個々に適したトレーニングプログラムを提供することができる。

 

そのため、普段とデータの違いを見ることによって技術の向上にもつながるし、体への負荷がかかり過ぎていたり、フォームが違っていたりなどもチェックできるので、ケガの予防にもつながってくると言われている。

 

例えばゲーム分析。過去の試合データや選手のプレーデータなどの大量の情報を分析し、その結果をもとに戦略を立てることができる。また当然試合のリアルタイム分析もできるので、それを基に試合中の戦術変更や対策を立てたりするのも可能だ。

 

リアルタイム分析は、そのスポーツの試合の観客や視聴者に向けて提供できれば、状況が数値化、あるいは図などで見える化され、観戦者に新たに面白い観戦体験を味わってもらうこともできる。

 

スポーツの種目によっては、これらのことがすでに導入されているところもあるので、今、スポーツ現場では画期的な進化が起こっていることになる。

 

様々な角度からスポーツの進化をこれだけ押し進めるAIなので、この先のちょっとした懸念は、AIを利用できる者と、できない者とで格差が生まれないかという点だ。

 

より優秀なデータ解析をするには、やはりそれなりのお金がかかるし、そうして出てきたデータをうまく扱える「人間」も必要になる。

 

結果、「AIを使えないようじゃダメ」ということになると、その競技の普及、広がりという点ではマイナス要素になるのかもしれない。

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