最高の一瞬『夏のジャンプ_スキージャンプ)』

前回は雪のなかのスキージャンプの写真を紹介しましたが、今回は「夏」のスキージャンプの写真。サマージャンプと言われる、夏場の大会のときのものです。

長野県の白馬で行われる大会で、夏の終わりですね。ジャンプ台の選手が飛び出す部分の真下に柵があるのですが、そこに潜り込んで、金網越しに選手の写真を撮ってみました。

選手が滑り降りてくる助走の姿が見えないので、助走から空中に飛び出していくときの音が頼りでした。ただ選手によって飛び出してく角度が違ったりするので、最初はタイミングを合わせるのが難しかったです。

慣れてくると楽しくなりましたが、蚊に刺されて大変だったのを覚えています。

昔からこの競技に惹かれて、一時期は世界各国のツアーも撮影に行っていましたが、その理由は、ジャンプの飛行姿勢の美しさにあるのかなと思っています。

以前は両足を閉じた状態で飛んでいましたが、選手たちがV字ジャンプをするようになってからは、飛行姿勢がよりいっそうきれいになりました。

スキー板という道具は使いますが、そのほかは体一つで飛んでいく。あの斜面沿いにきれいに飛んでいく(落ちていく)様は、ものすごいとしか言いようがないです。

まだ見たことのない人には、ぜひ生で観戦されることをおすすめします。

▼岸本勉(きしもと・つとむ)

1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして様々な国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT(ピクスポルト)」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて14大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。2015年FINA世界水泳選手権カザン大会より、オフィシャルFINAフォトグラファーを担当。国際スポーツプレス協会会員(A.I.P.S.)/日本スポーツプレス協会会員(A.J.P.S.)
Instagram:@picsport_japan

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