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「頑張ればちゃんと打てる!」ツアー参戦6シーズン目の大出瑞月がいい意味で開き直り、5アンダー3位タイ発進

初日5アンダーで好発進の大出瑞月(撮影:鈴木祥)

<アース・モンダミンカップ 初日◇22日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6650 ヤード・パー72>

賞金総額3億円、優勝賞金5400万円のビッグトーナメント「アース・モンダミンカップ」初日が終了。超高額賞金に誰もが鼻息を荒くする状況で、「いい意味で開き直った」ゴルフを展開した大出瑞月が6バーディ・1ボギーの5アンダー3位タイでホールアウト。初優勝に向けて、絶好のスタートを切った。

「とにかくパーオン率がよかったです。カップが遠くても乗っていたし、外れてもカラー。きょうはアプローチをした記憶がありません」と大出。誰もが警戒する長く伸びた深いラフについては、「ティショットを5回ラフに入れましたが、出せる範囲の深さでした。私はいつも結構焦ってしまうんですが、きょうは焦らずラウンドできました。思ったよりもスコアが出たので、それを知っていたら焦っていたかもしれません(笑)」と振り返る。
 
スタート前にコーチから「きょうはパーと友だちね」と声をかけられ、それを実践できたのがよかった。「いつもはダメなほうに向かってしまうんですが、きょうはうまいこといきました。頑張ればちゃんと打てる、ということが分かりました」と笑顔を見せた。
 
大出のコーチを務めるのは、スティーブ・マクレイ氏。2010年の豪州コーチ・オブ・ザ・イヤーに選ばれた人物で、申ジエが師事して世界ナンバーワンに輝き、その後は上田桃子の米国ツアー挑戦を支え、木戸愛を初優勝に導いている。大出はコロナ禍直前に指導を仰ぎはじめた。コロナ対策によって海外渡航がままならず、対面で本格的に教えを受けるのは今年に入ってからだという。
 
「ピンを狙いに行くな。グリーンはこんなに大きいんだよって言われて、ある意味、開き直ることが大事かもって思いました。スイング面では、真ん中で打ちなさいと教えられています」
 
大出はバックスイングで右サイドに軸を傾かせながら体重を乗せていくクセがある。それを軸を真っすぐにして、体の正面でクラブを振るように修正をしている。「私の中ではトップで左に傾いているくらいの感覚で真っすぐなんです。まだまだ、これからです」というが、5アンダー3位タイ発進は大きな自信になったはずだ。
 
日本と豪州を行き来しているコーチが再来日した「宮里藍サントリーレディス」の週から2戦連続で予選落ちを喫している大出。高額賞金のこの大一番で、敬愛するコーチに結果を見せることが出来るか。残り3日間、ツアー参戦6シーズン目を迎えた大出が、開き直ったゴルフで勝負をかける。(文・河合昌浩)

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