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欧州初Vの中島啓太が帰国  帰路の“3時間半”で考えた「なんで優勝できたのか」

初優勝を挙げ、凱旋帰国した中島啓太。一夜明けての心境を語った(撮影:ALBA)

先週行われたDPワールド(欧州)ツアー「ヒーローインディアンオープン」で日本勢5人目となる欧州ツアー優勝を挙げた中島啓太が、成田空港着の航空便で1日、帰国した。

中島はこんがり焼けた肌で登場。出迎えた取材陣から祝福の言葉をかけられると「ありがとうございます」と笑顔を見せた。昨季の日本ツアー賞金王に輝き、その資格で今季は欧州ツアーを主戦場にしている。デビューからわずか6試合目で、優勝カップを掲げることになった。

帰りの飛行機では、自分がなぜ勝てたのかを考えていたとも話す。「なんで優勝できたのかなって。でも結局、答えは出なかった。トレーニングをめちゃくちゃやっていたわけでもないし、練習ラウンドもハーフずつしか回ってない。大会の週の準備としては多分100パーセントではなかったと思う」。予測もしていなかった結果に本人が一番驚いている様子だ。

だが、それまでの5試合の経験が生きたことは痛感する。「初戦からしっかり得るものを得て、克服するためにやってきた。それが今週の結果につながったのかなと思う。やってきたことは間違っていなかったと思う」。南アフリカで行われた「SDC選手権」では、初日に『80』を叩く苦い経験もした。ただ、その時も「帰りの飛行機でいろいろ考え込んだ」と打開策を模索。「それも全部成功につながったのかなと思います」と、糧になった。

今回の勝利でポイントランキングは90位から13位に浮上。上位10人に入ることで来季の米国男子ツアーへの参戦が可能となる。「もちろんトップ10に入るチャンスが増えたこともそうですし、来年の出場権(欧州ツアー)はもうゲットできたので。スケジュールが立てやすくなったのは大きい」。夢に直結するかもしれない勝利は、胸をなでおろすための1勝でもあった。あとは残りの試合でポイントランキング上位10人のなかに“Keita Ñakajima”の名をランクインさせることに集中していく。

4月25日から日本で開催される欧州ツアー「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」にも出場。まずは体をしっかり休めて、今季2勝目に向けて調整を続けていく。(文・高木彩音)

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