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「100年開かなかった扉が開いた」仙台育英悲願の甲子園V

夏の甲子園「第104回全国高等学校野球選手権大会」が、今月(8月)6日〜22日に兵庫県の阪神甲子園球場にて行われ、決勝戦は、仙台育英高校(宮城)が下関国際高校(山口)に8対1で勝利。悲願の初優勝を飾った。東北勢として初めての快挙であり、新たな歴史を刻むこととなった。(取材・文/二株麻依)

強さの秘訣は”日本一のチーム内競争”にあり

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写真:優勝を狙う仙台育英

仙台育英はこれまで春夏で3度の準優勝を経験しているが、優勝はなかった。

須江航監督は試合後、「100年開かなかった扉が開き、多くの人の顔が浮かびました。東北の皆さんにたくさんメッセージいただいて本当に熱い思いを感じていたので、それにこたえられて何よりです」と語った。

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写真:最後まで粘りを見せた下関国際

決勝は、センバツ優勝の大阪桐蔭高校(大阪)センバツ準優勝の近江高校(滋賀)を破り勢いをつけてきた下関国際との対戦。8対1で下し圧倒的な強さを見せつけた。

仙台育英のチームの強さは、どんなところにあるのか。

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写真:仙台育英佐藤悠斗キャプテン インタビューの様子

キャプテンの佐藤悠斗選手は、試合後のインタビューで、「メンバー外も、メンバーに入っている人たちと同じぐらいの実力があり、日本一のチーム内競争があるところ」とした。

「青春は密だ」コロナ禍の制限あっても

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写真:応援スタンドに向かう仙台育英の選手たち

現在の高校3年生は、入学時から新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてきた世代だ。

須江航監督は、「青春はすごく”密”なもの。コロナ禍での活動はどこかで制限がかかり苦しい中だったが、選手たちは諦めずにやってくれた。それは全国に(下関国際、大阪桐蔭などの)目標になるチームがあったから。暗い中でも走って行けた。全ての高校生の努力の賜物だ」と全国の高校球児を労った。

(次のページへ続く)

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