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畑岡奈紗がひさびさ登場の“偉大な先輩”と感激ラウンド「一緒に回れてうれしかった」

偉大な先輩ヤニ・ツェン(右)と笑顔の畑岡奈紗(撮影:ALBA)

<LPGAドライブオン選手権 初日◇25日◇ブレーデントンCC(フロリダ州)◇6557ヤード・パー71>

プレー中に思わず大笑い。畑岡奈紗は今季2試合目の第1ラウンドを「楽しかった」と振り返る。それはともにプレーした、ヤニ・ツェン(台湾)の存在が大きい。

米国女子ツアー通算15勝。うち、メジャー5勝を誇るヤニは今週、公傷制度を適用し2021年7月の「ボランティアーズ・オブ・アメリカクラシック」以来となるツアー出場を果たしている。11年からは109週連続で世界ランク1位に君臨していた、かつての女王。ただ最後の優勝は12年までさかのぼることになり、そのころから不振に悩まされるようになっていた。

17年から米国ツアーに参戦した畑岡にとって、現在35歳になったヤニは「練習ラウンドで、もしかしたら(回ったことが)あったかも」と話し、試合で直接対決をした記憶はない。とはいえ、全盛期のプレーはもちろん見ており「(宮里)藍さんとずっと2人でやっていたイメージです」という偉大な存在だ。それだけに「一緒に回れてうれしかったです」と胸躍る一日を過ごした。

そのラウンド中には、大盛り上がりの場面も。「もうひとり一緒に回ったキム・アリムの『ハッピーニューイヤー!』のハグが、ものすごいパワーで。それを(キャディの)グレッグに話していたんです。そしたらヤニもハグをされた時に『あばらが折れるかと思った』って言っていて。同じことを言ってるってグレッグも大笑い。私だけじゃなかったって(笑)」。こんな調子で、和やかにラウンドは進んでいった。

ゴルフも、いい形で2日目につなげた。前半はパットが惜しくも決まらない場面が目立ったが、上がり2ホールで1メートル、3メートルを沈めて連続バーディフィニッシュ。12番のバーディと合わせて3つ伸ばし、3アンダーの9位タイで初日を終えた。「朝の練習から風がすごく強くて、1つでも潜ることができれば(アンダーになれば)いいかなと思っていた。それが3(アンダー)だったので良かった」。エースパターの『ベティナルディ SS3 DASS プロトタイプ』を今季初投入したが、それもいい感覚で打つことができた。

一方のヤニは8オーバーの117位タイと苦しい“今季初戦”になったが、最終18番ホールで長いバーディパットを決めギャラリーを沸かせた。「楽しかったです。日本のことが好きで、オフに藍さんと会っていたのをインスタで見ていた。今でも交流が続いてるのもいいなって思います」と話す畑岡とヤニが、アテスト後に記念撮影をする姿も見られた。

「午前でも風が強い。4日間どこに置いたらいいのか。ピンを攻めるというより5~6メートルにまずは乗せることが大事。それができれば」。上位争いへのイメージをふくらませる2日目も、先輩との楽しい時間が続きそうだ。(文・間宮輝憲)

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