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『プロV1』より超ソフトでやや低スピン。新『AVX』を試打してみた!【記者の目】

『プロV1/V1x』に並ぶ、新しい『AVX』のテストサンプルを比較試打!

タイトリストから新しい『AVX』のテストサンプルが届いた。そこで、記者(HS50m/s前後)がコースで『プロV1/V1x』と比較試打をしてみた。『AVX』と言えば、現行品も『プロV1/V1x』に並ぶ最高性能の「プレミアムパフォーマンスボール」に位置づけられるが、まだ未使用の人も多いはず。

■AVXは、決してディスタンス系ではない!

現行『AVX』を整理しておくと、ソフトな『プロV1』よりもコンプレッションが10近く低く出る「超ソフトな『プロV1』」という印象だ。が、意外にもドライバーの弾道が低く、低スピンでランを稼げるボールとの記憶が残っている。超ソフト系のボールによくある勘違いは、「年配の人向けのディスタンス系でしょ?」という勘違い。

『プロV1/V1x』に並ぶ最高性能のウレタンカバーなだけに、現行『AVX』はアプローチでもよく止まる。『プロV1x』ほどではないが、十分に低止めしやすく、フェースによく乗るボールであって、アイオノマーカバーのディスタンス系とは比較にならない。この点がどう進化したか?アイアンとウェッジを中心に新『AVX』を試打した。

当日は冷え込む1月で、晴れなものの強風。まず、軽く5メートル以上のアゲインストだったが、『プロV1x』で9Iを打つとやや吹き上がり気味で最高到達点が最も高くなった。元々ダウンブロー度合いが強いため、スピン量過多な記者は強風にめっぽう弱い。『プロV1』を同条件で打つと、中・高弾道でより落ち着いた球になった。

■アゲンストの強さはプロV1より上!

新『AVX』はというと、『プロV1』よりもさらに空中姿勢をキープ。風に持っていかれる度合いが少なく、より直線的な弾道になった。何より特筆は、『プロV1』よりもアイアンの打球音が小さく・低く・打感も超々ソフトなこと。これなら弾きのいい飛び系アイアンを使用する人でも恍惚の打感を味わえそう。

グリーン周りも入念にチェックしたが、超ソフト打感ゆえ、打っていて本当に気持ちがいい。35ヤード弱からピッチエンドランで打った場合、『プロV1』と出球の高さに遜色なく、止まり方もよく似ていた。ただし、一番ランが少なくスピン量の多さを感じるのは『プロV1x』。新『AVX』は『プロV1』にやや届かない感じ。

10〜15ヤードの近い距離でも、スピン量は『プロV1x』>『プロV1』>新『AVX』の順は変わらず。が、ディスタンス系とは比較にならない球の低さとファーストバイト。球乗りがよく2バウンド目でピタッといくウレタンカバーらしい止まり方で【圧倒的に打感がソフト】という『AVX』にしかない立ち位置は前作と不変。ただ、アプローチスピンは現行より上がった印象だ。(こんなにピタピタ止められた記憶がない)

■スピン量が多めで、超ソフト打感を好むスコア重視の人に

新『AVX』はどんな人に合うのか? フルショットでスピン量が多めの筆者には、風への強さだけでなく、ドライバーの飛距離も期待できそう。『プロV1/V1x』よりも強弾道でランも稼げる結果になると思う。また、普段ディスタンス系を使っている、ヘッドスピードが遅めの飛び系アイアンユーザーも試す価値が大きそう。

ロフトが立った飛び系でディスタンス系ボールだと、グリーンで止めづらいのがその理由。絶対的な弾道高さを出せるパワーのある人ならいいが、球の低い人なら新『AVX』のウレタンカバーがボールを止めてくれそう。

同じソフトなコンプレッションのボールでも、外側が硬く中が抜ける印象のディスタンス系(アイオノマーカバー)と、新『AVX』では“芯のあるフィール”で段違いと感じる。球がフェースに乗る時間が長いと、ショートゲームのフィーリングが使っているうちにどんどん良くなるのが不思議。スコア重視で『プロV1』を使うのはある種当然だが、別次元のソフトさを持つ『AVX』をぜひ試してほしい。(発売は近々のはず)

Text/Mikiro Nagaoka

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