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全グランドスラムが最終セットの決着方式を統一へ。6-6での10ポイントタイブレーク制を採用<SMASH>

かつてウインブルドンでは最終セット70−68という驚愕すべきスコアも生まれた。その後のルール変更を経て、今年の全仏からは統一して10ポイントタイブレークが導入される。(C)Getty Images
現地時間3月15日、テニスのグランドスラムの運営委員会は公式声明を通じて、今年5月22日に開幕する全仏オープン(フランス・パリ/クレーコート)から全ての四大大会で最終セット6−6での10ポイントタイブレークを導入すると発表した。

2019年に行なわれたフォーマットの変更により、これまでは各四大大会において最終セットで決着をつける際のルールが異なっていた。例えば、全豪オープンではゲームカウント6−6となった場合の10ポイントタイブレーク、ウインブルドンでは12−12で並んだ時に限る7ポイントのタイブレークを採用。

また全米オープンは四大大会で唯一、1970年から一貫して最終セット6−6での7ポイントタイブレーク制を用いてきており、全仏オープンでは片方の選手が2ゲーム差をつけるまで試合を続行する「アドバンテージ・セット」を継続してきた。つまり最終セットだけは各大会が独自の色を出していたわけだ。
このほどグランドスラムの運営側は公式声明で「今回の10ポイントタイブレーク導入の試みは、ITF(国際テニス連盟)が管轄するテニス規則委員会によって承認され、全てのグランドスラムで予選、男子シングルス・ダブルス、女子シングルス・ダブルス、車椅子テニス、ジュニアイベントのシングルスにわたって適用される。2022年の全仏オープンからスタートする」と公表。

また10ポイントタイブレークの導入を決断した理由については「ルールの一貫性を高め、選手とファンの両方にとって試合体験の質を向上させるため」だと説明した。

そしてこの発表に伴い、今年の全仏から女性として初のトーナメントディレクターを務めるアメリー・モーレスモ氏も現地3月16日のオンライン記者会見で「伝統主義者たちを失望させてしまうかもしれないが、最終セット6−6からの10ポイントタイブレークの導入により、他のグランドスラムに肩を並べられることを誇りに思っている」とコメントした。

なお、海外テニス専門メディア『UBITENNIS』によると、今回の新ルールは来年1月の全豪まで試験的に採用される予定だという。選手や長年のテニスファンはどのような反応を見せるのか注目していきたいところだ。

文●中村光佑

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