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“学生の五輪”日本女子は銀メダル 出澤杏佳が世界ランク6位下し中国から2勝も及ばず<FISUワールドユニバーシティゲームズ卓球競技>

<FISUワールドユニバーシティゲームズ卓球競技 日程:2023年7月28日~8月8日 場所:成都(中国)>

7月28日より、FISUワールドユニバーシティゲームズ卓球競技が開幕した。FISUワールドユニバーシティゲームズは、2019年まで「ユニバーシアード」という名称で開催されていた国際大会。国際大学スポーツ連盟(FISU)が主催する学生を対象にした大会で、「学生のオリンピック」とも呼ばれている。

2021年に開催される予定であった同大会は、新型コロナウイルスの影響で開催が延期となり、約2年越しの開催となっている。

1日には女子団体の決勝が行われ、日本は中国に2-3と惜敗し、銀メダルとなった。

出澤杏佳が2点取りも惜敗

中国代表は世界ランキング6位の銭天一(チェンティエンイ)を筆頭に何卓佳(フーズオジャー・同76位)、王暁彤(ワンシャオトン・同97位)と世界トップレベルの選手をオーダーしてきた。

日本は、ここまで6戦6勝とエースの働きを見せる出澤杏佳(専修大)に加え、木村香純トップおとめピンポンズ名古屋)、黒野葵衣(キヤノンメディカルシステムズ株式会社)の社会人選手をオーダーした。

1番で出澤杏佳(専修大)が、何卓佳と対戦。

何卓佳
写真:何卓佳(中国)/提供:ittfworld

バック面が粒高ラバー同士の珍しい対決となったが、“初見殺し”とも言えるフォア表ソフト、バック粒高ラバーの出澤の巧みな攻撃がハマり、1ゲーム目を11-3で先取した。

そこから接戦となるも出澤がフルゲームにもつれた接戦を制し、中国を相手に先制点をあげた。

写真:出澤杏佳(専修大)/撮影:ラリーズ編集部
写真:出澤杏佳(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

2番では木村が世界トップランカーの銭天一に挑んだ。ボールの威力では互角の戦いを見せ、2ゲームで先にゲームポイントを握るデュースまで迫るが、安定感の勝った銭天一が3-0で勝利。世界トップで戦ってきた実力を見せつけた。

写真:銭天一(チェンティエンイ・中国)/提供:WTT
写真:銭天一(チェンティエンイ・中国)/提供:WTT

3番ではカットマンの黒野が登場し、王暁彤と対戦。早稲田大学時代に全日学女子シングルス2連覇の実績を誇る黒野は、カットの変化や攻撃で得点を重ねるも、地元中国の大声援を味方につけた王暁彤からあと1点が奪えず、ゲームカウント1-3で惜しくも敗れた。

4番では再び出澤が登場し、銭天一に挑んだ。“唯一無二の戦型”の出澤が1ゲーム目を奪うも、対応した銭天一が2ゲームを取り返す。

写真:出澤杏佳(専修大) 写真は関東学生リーグ時/撮影:ラリーズ編集部
写真:出澤杏佳(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

銭天一のパワフルなドライブに何度もノータッチエースを食らった出澤だが、激しいラリーの応酬へと持ち込み、第4ゲームを11-4、最終ゲームを11-9で奪い大金星。マッチカウント2-2として専修大の先輩でもある木村にバトンを託した。

木村香純/出澤杏佳(専修大)
写真:専修大学時代はダブルスも組んでいた木村香純と出澤杏佳/撮影:ラリーズ編集部

5番シングルスで、木村が強烈なドライブを何本も浴びせるが、地元で負けるわけにはいかないとエンジン全開の何卓佳が鉄壁のブロックで1,2ゲーム目を連取する。3ゲーム目こそ木村が奪うも、最後まで硬いブロックで木村のドライブを跳ね返した何卓佳が3-1で勝利。中国が女子団体優勝を飾った。

日本勢は男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスと個人戦を控えており、そちらで金メダルを狙う。

女子団体決勝結果

日本 2-3 中国

〇出澤杏佳 3-2 何卓佳
11-3/13-15/12-10/5-11/11-4

木村香純 0-3 銭天一〇
11-13/6-11/12-14

黒野葵衣 1-3 王暁彤〇
7-11/11-9/5-11/12-14

〇出澤杏佳 3-2 銭天一
11-8/4-11/9-11/11-4/11-9

木村香純 1-3 何卓佳〇
3-11/4-11/11-8/6-11

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