• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 「はじめは飛ばなかった」青木翔コーチが蝉川泰果に言い続けた“振り切る”教え | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

「はじめは飛ばなかった」青木翔コーチが蝉川泰果に言い続けた“振り切る”教え | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

ドライバーを振り切るスタイルは小学校時代から変わらない(撮影:上山敬太)

今週プロ宣言した蝉川泰果が青木翔コーチの門を叩いたのは小学校6年生のとき。どうにかしてトップのシャフトクロスを直したいというのが最初だった。史上初のアマチュアでツアー2勝目を挙げた「日本オープン」では、ドライビングディスタンスは309.125ヤードで2位、フェアウェイキープ率は73.214%で4位と、驚異的なデータをマークした蝉川だが、青木氏が初めて見たときは「飛ばなかった」という。

振り切るから曲がらない! 蝉川泰果のドライバースイング【連続写真】

「泰果のことは小4から知っています。教えはじめたのは小6からですね」。小学校、中学校、高校と毎週のように蝉川は青木氏のいる兵庫県小野市の練習場「樫山ゴルフランド」に通い指導を受けていた。蝉川が宮城県仙台市の東北福祉大に進学すると、付き合い方は変わったが、いまでも悩みがあれば、蝉川から青木氏のもとに連絡が来る。

当時の蝉川の印象について、「本当に素直な子どもって感じです。体が小さかったから全然飛ばないし、(スクールで)一番飛ばなかったくらいの感じだったかもしれません。アプローチとパターでどうにかするしかない。もともとアプローチとパターが得意で最初から上手かった。飛ばないからこそ基本振るし、ピンを狙うっていうのはいまと変わらないですね」と語る。飛距離で「日本オープン」をねじ伏せた印象とは違うのだ。

青木氏といえば、渋野日向子のプロテスト合格をサポートし、全英女子オープン優勝の快挙のときにはキャディも務めていた。現在は契約を解消したが関係性は良好だ。そんな青木氏がジュニアの指導において大事にしていることがある。「ずっとジュニアを見てきて、後から飛距離を伸ばすことはけっこう大変なんですよ。ゴルフの怖さを知ってからとか、曲がるのが嫌だなと思ってからとか。だから先に伸ばしておいて、そこから要らないものを削っていく」。

渋野も蝉川も同じように「振れよ、振り切れよ、止まるんじゃねー」と言われ続け、いまの思い切りよく振り切るスタイルが作り上げられていったのだ。しかし、いまの蝉川はあれだけ振りちぎっているのに正確性も兼ね備えている。ここにはどんな教えがあったのか。

関連記事