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引退を示唆したデルポトロに、トップ選手たちが熱いメッセージ「子ども時代のアイドルだった」<SMASH>

試合中に涙が溢れてきたデルポトロ。会場は観客の声援で包まれていた。(C)Getty Images
 男子テニス元世界3位のホアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン/現753位)の、ラストマッチかもしれない試合が、2月8日に地元でのファンが見守る中で行なわれた。

 試合後には、「今日は過去からの脱却の日です。今は生活のために、日々のために、ヒザを大切にしなければならない。でも、テニスの窓は開けておくつもりです。今夜体験したことは忘れられないから。もし今日が最後の試合だったとしても、僕は満足して帰るよ」と、大会公式ツイッターで、コメントが公開された。

 明確に引退とは言っていないが、ほぼ引退に近い状態にある33歳のデルポトロ。彼のキャリを振り返って、トップ選手たちが『TENNIS TV』のインタビューで気持ちを伝えている。

 2016年リオオリンピックで決勝を戦ったアンディ・マリーは、「彼は常にトップ選手と戦い、常に危険な選手だった。ツアーでもトップクラスのパワーを持っていた」とプレーについて言及。続いて、「彼は世界中で人気があり、みんな彼のプレーを見るのが好きだから、本当に悲しいよ」と語った。

 デルポトロが手首の手術をした後のことについて、「あまり言われないけど、彼は知的なプレーヤーだ。バックハンドスライスを多用するというプレースタイルに変えて、手首の問題に対応し、トップ選手たちと戦ってきたのだから」と、故障と向き合ってきたキャリアについても敬意を表した。

 キャリアで7度対戦成績のある36歳のジョー・ウィルフリード・ツォンガは、「彼は南米だけでなくテニス界に大きな遺産を残した。彼はビッグ4(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マリー)を倒せる選手の1人だった。彼はファンに多くの喜びを与えた特別な選手だった」と言い、ヒザの回復を祈っていた。
 「子ども時代のアイドルだった」と明言するフランシス・ティアフォーは、自身のインスタグラムでメッセージを送っている。「これが最後の試合でないと願うけど、もうそうなら有難うと言いたい。子どもの時、あなたの試合をシティオープンで見たことを覚えている。あなたは初めてサインをくれたプロだった。それから大ファンになったんだ」と、子どもの頃の出来事を紹介。デルポトロが全米オープンで優勝した時は、「泣いた」とも明かしている。

 そして、「あなたが成し遂げたことは驚くべきことで、私にとっては殿堂入りの選手に映っている。生ける伝説です」と、最大の賛辞を送っている。

 この投稿に対して、デルポトロ本人から、「あなたの言葉に感謝します。またすぐに会えるといいね」との返信があった。

 フラット系のフォアハンドは、他に類を見ないパワフルさがあったデルポトロ。彼の年代の選手の中では198センチはかなり大柄で、迫力のあるプレーを披露していたが、オフコートでは、ゆったりとした物腰の優しい選手で多くのファンに愛されていた。

 今週の大会がラストマッチとなるのかはわからないが、デルポトロがテニスファンの記憶に残る選手であることは間違いない。

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】全米OP優勝、リオ五輪銀メダル獲得など輝かしい功績を残したデルポトロのキャリアを厳選ショットで紹介!

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