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「体育館から卓球場へ」P4MATCH開発者に聞く、コロナ禍で700大会開催をサポートした方法

卓球×インタビュー 「体育館から卓球場へ」P4MATCH開発者に聞く、コロナ禍で700大会開催をサポートした方法

2021.08.21 文:川嶋弘文(ラリーズ編集部)
コロナ禍で各地の卓球大会中止が相次ぐ中、代わりに活況となっているのは地域の卓球場が主催するミニ大会だ。

新型コロナウィルスの感染拡大が本格化した2020年3月以降、オンライン大会運営システムP4MATCH(読み:ピーフォーマッチ)を利用した卓球大会は全国で700大会ほど行われ、のべ12137人の卓球愛好家が試合に出場しているという。

卓球大会にはいわゆる公式戦だけでなく、オープン戦と呼ばれる年齢問わず気軽に参加できる大会がある。このオープン戦が愛好家の活躍の場としてプレー人口を支えてきた歴史がある。

今回は、卓球大会運営システムの開発を通じて、約7年間に渡って卓球のオープン戦の現場に携わってきた塚原清文さん(P4MATCH開発者)とともに、今後の卓球大会のあり方について考察した。

このページの目次

  • [7 P4MATCH利用に関するお問い合わせ]()

P4MATCHとは


オンラインで大会エントリー・決済から当日の進行までワンストップで提供するWEBサービス。現在利用者は約1万人。大会主催者は大会参加費の一部をシステム利用料として支払うことで利用ができる。 >>P4MATCH公式サイト(外部リンク)
>>【P4MATCHとは?】編集部による体験記はコチラ

体育館から卓球場へのシフトが顕著

コロナ禍で卓球大会の現場にはどのような変化がありましたか?

塚原:従来の大会は卓球台20台以上の広い体育館で数百人が集まって朝から夕方まで1日かけて試合を行っていました。ところが体育館がワクチン接種会場になっていたり、そもそも屋内で密になりやすいという理由で貸切利用を禁止している自治体が増えていて、なかなか会場が借りられない状況です。

代わりに全国の卓球場が規模の小さいオープン戦を主催するケースが増えています。P4MATCHを利用いただいた事例だけでもコロナ以降で693大会が開催されています。残念ながら中止となった大会も約200大会ありましたが、それでも多くの卓球場が愛好家の活躍の場を用意して、卓球を盛り上げていることを日々数字を見ながら実感しています。

提供:P4MATCH
東京・水道橋のシェークハンズ卓球場ではプロジェクターを使い、ペーパレスで大会運営を実現。写真は2016年当時のもの### これまでの大会との違いは?

塚原:多くの卓球場では卓球台が3台から5台程度で、10人から20人ぐらいの規模で大会を主催しています。1日がかりではなく、3〜4時間で1人4試合か5試合して帰るというケースが増えていますね。

実は大会の満足度は大会の規模とはあまり関係が無いんです。自分の近いレベルの人と沢山試合ができれば満足度は高いので、それをP4MATCHのシステムで実現できるようにしています。

オンライン完結で大会運営

提供:P4MATCH
対戦相手と審判、コートが自動で割り振られる### P4MATCHのシステムについて簡単に教えてください。

塚原:スポーツ大会を効率良く運営するためのWEBサービスです。大会参加者はオンラインで試合にエントリーし、当日は自分のスマホの画面で組み合わせや進行が確認できます。強さを表すレーティングを導入しているので、自分と近いレベルの相手と沢山試合が出来る点が好評を頂いています。

運営側のメリットは?

塚原:大会運営がとにかく楽です。

私もP4MATCHを使って1人で140人規模の大会を主催しましたが支障はありませんでした。しかも自分も試合に出ながら、運営ができました。500人規模の大会でもご利用頂けます。

対戦カードに加えて審判もシステムが自動で決めてくれますし、審判がスマホでスコアを入力できるので、大会本部の仕事がほぼ無いんです。

試合形式もリーグ、トーナメントにくわえて予選リーグ+トーナメントという形も可能です。また団体戦も1W4Sと1W2Sペアマッチの2種類が対応しています。オープン大会以外でも部活やチーム内の試合で利用頂くことも可能です。

提供:P4MATCH
現在は1W4S団体戦と1W2Sペアマッチが対応しており、オーダー入力もスマホで完結。オーダーミスになる組み合わせは入力できないよう制御されている。個人対戦成績もオーダーの対戦部分をタップすることで確認ができる。### 最近の傾向などはありますか?

塚原:コロナ前はリピーターの方が多かったのですが、コロナで他の大会が減ってからは、新規の参加者が増えました。今は会員が約10000人いるのですが、今まで参加したことが無い場所での試合に出場される方も増えていますので、卓球を通じた新しい交流が進んでいて嬉しく思っています。

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