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ラ・リーガ最高のパスサッカーを実現する「FCバルセロナ」の歴史と強さ

FCバルセロナと言えば、2000年代後半から2010年代前半まで最高の王朝を築いた「ティキタカ」を思い浮かべる人が多いはずです。

「鳥かご」を意味するティキタカは、パスサッカーの究極系の戦術であり、その戦術はバルセロナのDNAとも言うべき戦い方となっています。

それまでにもロナウジーニョやエトー、デコといった魅力的な選手が在籍していましたが、その後の中心選手となるメッシ、シャビ、イニエスタ、ブスケツというバルサの下部組織(ラマシア)出身者によるティキタカによって、圧倒的な強さを誇ったのです。

2022—2023シーズンも、バルサのDNAを持つシャビが監督を務めているので、究極のパスサッカーを見せてくれることでしょう。

この記事では、そんなラ・リーガ最高のパスサッカーを実現する「FCバルセロナ」の歴史と強さについて解説していきたいと思います。

FCバルセロナの歴史

FCバルセロナは、1899年にカタルーニャ州バルセロナで創立されたサッカークラブです。

ホームスタジアムは「カンプ・ノウ」でなんと99,354人という阿東的な収容人数を誇ります。

一度もプリメーラ・ディビシオン(1部)から降格したことはなく、レアル・マドリードと並ぶビッククラブとして広く知られています。

ライバル絵あるレアルマドリードとの試合は、「エル・クラシコ」と呼ばれ、世界中で注目される試合となります。

プリメーラ・ディビシオン(1部)優勝26回、コパ・デル・レイ優勝31回、スーペルコパ・デ・エスパーニャ優勝13回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝5回、FIFAクラブワールドカップ優勝3回といった輝かしい実績となっています。

バルセロナのパスサッカーが本格的に「ティキタカ」として具現化されていったのは、「ヨハン・クライフ」の存在が非常に大きいとされています。

自身もバルセロナでプレーしていましたが、1987—1988シーズンで監督に就任すると、パスサッカーの哲学を強く植え付けていきます。

そのDNAは、ジョゼップ・グアルディオラに継承され、その後シャビやイニエスタ、メッシ、ブスケツといった世代にも継承されていったのです。

現在監督を務めるのはそんな「ティキタカの遺伝子」を受け継いできたシャビなので、今後もラマシア出身のアンス・ファティ選手やガビ選手、そして若くしてバルサに移籍してきたペドリ選手らに引き継がれていくことでしょう。

2010年以降はティキタカは世界のトレンドに

メッシ、シャビ、イニエスタ、ブスケツというラマシア出身の逸材たちが同時期にピッチに立ち、ティキタカの遺伝子を持つグアルディオラが監督を務めたことにより、そのレベルは別次元へと昇華していきます。

対戦したクラブはまったくマイボールにすることができず、ただただ試合が終わるまでボールを追いかけ続けなければならなかったほどです。

それはスペイン国内の強豪チームであっても同じでしたし、ACミランやマンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、マンチェスター・ユナイテッドといった他の国の強豪と呼ばれるチームであっても同様でした。

世界ナンバーワンと言われるレアルマドリードでさえ、2-6や0-5というような大差で負けてしまった時があったくらい、圧倒的な強さを誇ったのです。

2008年~2011年には、引き分けを1つ挟んでですがバルセロナが6連勝となったこともありました。

細かいパスを繋ぎポゼッションを高め、素早い攻守の切り替えを行うこの戦術は、2010年代のトレンド戦術となり、多くのクラブが取り入れることとなりました。

2022—2023シーズンのバルセロナ

メッシやシャビ、イニエスタ、ブスケツといった中心選手が全盛期であった時期が過ぎ、引退や他のチームに移籍すると(ブスケツはまだ在籍中)、特にこの3年ほどはコパ・デル・レイで1度優勝した程度で若干低迷していました。

しかし、シャビが監督に復帰すると徐々に強さを取り戻し、昨シーズンはシーズン序盤の低迷から大幅に順位を上げて2位でフィニッシュするなど、強さが戻ってきたのです。

新シーズン前には、ハフィーニャ選手やレヴァンドフスキ選手、クンデ選手などを獲得し、今シーズンはラ・リーガ優勝とチャンピオンズリーグでのy拓心を狙っています。

チームの新たな顔として期待されているペドリ選手も大けがから復帰しますし、ガビ選手やファティ選手といったラマシア出身者の成長も期待ができます。

ここに現代サッカー最高のフォワードの1人であるレヴァンドフスキ選手が上手く融合すれば、かなり期待できるはずです。

バルセロナの財政状況の実が不安材料

今シーズン以降のバルセロナの不安材料を上げるとすれば、それは監督や選手、チームとしての戦い方ではなく、経営面であると言えるかもしれません。

シーズンオフに積極的に補強をしていますが、実際にはかなりの財政難であり、大きな借金を抱えた状態なのです。

実際に今回獲得した選手たちの移籍金は、テレビ放映権を売却することで賄われました。

もしもこの状況が改善出来ないとなると、新たなスター選手の確保どころかクラブを存続させることすら難しくなっていくはずです。

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