
突然ですが、皆さん、今年の夏は海で脱げましたか?いや、海じゃなくてもいいです。タイトな服を避けたりしていませんか?「この夏こそ痩せる…!」。そんな目標、また1年先延ばしするつもりですか??
来年の夏に向けての“自分との戦い”すでに今から始まっている――。というわけで今回話を聞いたのはMASAさん。何を隠そう、私の肉体改造にもご協力いただいているパーソナル・トレーナーです。
我流でダイエットに挑戦しようとしてる方、それはかなりの確率で失敗します。まずは初心者に向けて、ついつい陥りがちな「ダイエット勘違い」を指摘してもらいます。
勘違い1:2日断食したから1kg痩せた!
提供:Flo
これは単に体の水分が抜けただけです。脂肪は徐々に減っていくので、体重が極端に落ちることはありません。
脂肪を1kg落とすのに必要なカロリーは7200kcalと言われています。体質や体重にもよりますが、約2km歩いても消費するのはせいぜい300kcal程度です。成人女性の基礎代謝が1日1200kcalと言われていますから、7200kcalがいかに遠いかわかりますよね。それが1日何も食べないだけで落ちるはずがありません。
ならばやるべきことはシンプルです。いかにして「消費カロリー>摂取カロリー」を続けるか、というだけです。ついつい右側の「摂取カロリー」だけを極端に減らそうとする人が多いですが、「消費カロリー」を増やすことを考えたほうが健康面ではいいと思います。
勘違い2:毎日腹筋してお腹周りをすっきりさせたい!
腹筋ローラーや床に寝そべっての腹筋で「部分痩せ」を目指している人も多いと思います。ですが基本的には「部分痩せはありえない」と思ったほうがいいでしょう。
「消費カロリー」が摂取カロリーを上回った結果、脂肪が落ちていくわけですが、鍛えた部位の脂肪が先に落ちる、ということはありません。体全体の脂肪が落ちていった結果、その恩恵として二の腕や腰まわりなどが細くなる、というのが真相です。ですから、腹筋をしたとしてもお腹周りのみスッキリするということはありません。
むしろお腹周りをスッキリさせたいなら下半身を鍛えることをおすすめします。
(次のページへ続く)「下半身は鍛えるとゴツくなっちゃうから、放置」
勘違い3:下半身は鍛えるとゴツくなっちゃうから、放置
提供:Dmitry Belyaev
「痩せたいなら下半身から鍛える」、この理由はシンプルです。それは下半身の筋肉が大きいからです。スクワットなどで大きい下半身を使うとその分消費カロリーは増えますし、下半身の筋肉がつくと、基礎代謝もあがります。要するに「消費カロリー>摂取カロリー」の左側が大きくなる、ということです。
一方、腹筋は目立ちますが、実は筋肉としてはそこまで大きいものではありません。ですので、「スクワット15回=腹筋を500回」などと一般的に言われているのはそのためです。
これほどまでに「いいことだらけ」なスクワットですが、女性からは嫌われています。その理由が「下半身だけゴツくなっちゃうから、嫌」というものです。
ですが、下半身が競輪選手やスピードスケートの選手のように太くなることはありません。筋肥大のためには何年もかけて、限界まで筋肉を与え、十分なタンパク質と休息を取ることで起きます。毎日、15回や20回程度のスクワットでは筋肉は肥大しません。
それよりも正しいフォームで、きちんと負荷をかければいい脂肪が燃焼して、気持ちいい汗をかくことができます。
MASA プロフィール
中学の頃から野球を始め、18歳の頃から本格的にトレーニングにのめり込む。その後、フィットネスの道に進み、現在は恵比寿のパーソナルトレーニングジム・BOUNDS.の専属トレーナーに。
主な実績として日本国内で開催されているフィットネス競技大会である「サマースタイルアワード(通称:サマスタ)」では東京予選1位、全国2位という成績を残す。
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