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金谷拓実と中島啓太が3週連続で最終日最終組「そうないことなので、明日も楽しみ」

大会3日目も火花を散らした2人(撮影:米川昌俊)

<ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント 3日目◇10日◇麻生飯塚ゴルフ倶楽部(福岡県)◇6809ヤード・パー72>
 
またしても、またしても、金谷拓実と中島啓太が最終日最終組で激突する。「〜全英への道〜ミズノオープン」、「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」、そして今大会と3週連続になる。

ミズノオープンは最終組の1つ前から回った平田憲聖が最終日に「66」をマークしてトップに追いつき、中島をプレーオフで下してツアー初優勝。中島は2位、金谷は最終日に伸ばしきれず、1打差の3位タイに終わった。
 
前週は、金谷が初日からトップを守りきる完全優勝でメジャー初V。中島はまたしても2位に終わっている。そして今週もつばぜり合いを繰り広げているふたり。金谷は3日目に「64」をマークして昨年の優勝スコア、トータル23アンダーを上回るトータル25アンダーでトップ。中島はそれを1打上回る「63」を叩き出して、トータル22アンダーの2位で最終日に進む。3位タイはトータル16アンダーとなっており、2人のマッチプレーの様相を呈している。
 
学年的には金谷は中島の2つ上。大学こそ金谷は東北福祉大学、中島は日体大と違うが、アマチュア時代はJGAナショナルチームの一員として長い時間をともに過ごしている。2015年の「日本アマチュアゴルフ選手権」では、当時高校2年生だった金谷が中学3年生の中島を10&9で下して優勝した。その後、金谷は「アジアアマ」優勝からの「マスターズ」出場、ツアーでのアマチュア優勝を達成。中島も金谷を追うようにアジアアマV、マスターズ出場、ツアーでのアマチュア優勝を共通点は多い。
 
金谷はそんな中島を「もちろんライバルだと思っている」と公言する。「アマチュアのときから一緒に行動していて、尊敬する部分が多くあるし、啓太がいるからアマチュアのときから頑張ってこれた。3週連続で最終組になることはそうないことだと思うので、明日も楽しみです」と話す。
 
対する中島は、「(3日目に)9個伸ばして1個しか詰まらないような先輩です」と笑う。そして、「中盤で強いというイメージはずっと変わらないですし、ピンチを作ってもそれをセーブしてくるとか、優勝争いにおいて隙がまったくない」と評する。
 
そんなお互いにリスペクトし合う関係にもかかわらず、3日目も最終組で一緒に回りながら会話はゼロ。その理由について中島は「3週間優勝争いを一緒にさせてもらっていますし、お互いの集中力を保っている。特に話すこともなく、ただお互いがいいプレーを目指してがむしゃらにやっているだけ」と話す。
 
それでも中島は金谷との優勝争いは「楽しい」という。「別々の世界観にいて、お互いがいいプレーを目指してやっているという空気感だと思うんですが、それはすごく好きです。そのなかでもスポーツマンシップだったりとか、(金谷は)かなり高いものを持たれているので、優勝争いをしていて一番楽しいですね」。
 
とはいえ、3週連続で2位に終わるつもりはない。「簡単なことではないですが、3打差は全然ひっくり返すチャンスはあると思います。金谷さんも人間ですし、プレッシャーも少なからず感じていると思う。最後までいいゴルフをして、諦めたくはない」。2週連続Vに挑む金谷とプロ初優勝がかかる中島。最終日もバチバチの戦いとなりそうだ。

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