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「もうちょっと何かできたんじゃないかと…」 地元期待のルーキー・荒川怜郁は反省の弁も最終日は「思い切ってプレーしたい」

ルーキー・荒川怜郁は「75」で後退。勝負の最終日を迎える。(撮影:福田文平)

<ダイキンオーキッドレディス 3日目◇4日◇琉球GC(沖縄県)◇6560ヤード・パー72>

決勝ラウンドを3位タイから出た地元出身のルーキー、荒川怜郁(れいか)は、昨年の年間女王・山下美夢有と2020-21シーズンの賞金女王・稲見萌寧との同組となった。

1番のティイングエリアで荒川の名前がコールされると地元のファンから大声援が巻き起こった。しかし本人は「1番ホールは手が震えていた。何を考えて打ったか覚えていない」と語った通り、平均260ヤードの自慢のドライバーショットが左ラフの木の前へ落ちる。木がスタイミーな2打目はフックをかけてグリーンを狙ったが、木に当たって戻されるなど、“緊張の”1番ホールはボギースタートとなった。

続く2番ですぐさまバーディとして流れを取り戻したように見えたが、その後6番と7番で連続ボギー。「6番(パー4の2打目)は85ヤードから。7番(パー5の3打目)は60ヤードからでボギー。ピンを狙いすぎたのがよくなかった」。6番ホールを歩いている途中、首位と1打差に迫っていることを知った直後だった。

前半は2つ落としたが、後半スタートの10番をバーディ。その後はパーが続き迎えた380ヤードの15番パー4。ティショットを右のラフへ打つと、荒川のボールの前にはまた木がそびえ立つ。

「ティショットが左に行かなければ良いと思って打ったのが、ちょっと右に出てしまって」。右に出た荒川のボールはさらにその右に大きく跳ねた。2打目は目の前の木の下を抜いてグリーンを狙うが、「体が浮いてシャンクしてしまって」。ボールはさらに右に転がり再び木の後ろに止まった。3打目でグリーン近くまで運んだが、4打目を寄せきれずに痛恨のダブルボギーを叩いた。

ただ4つスコアを落とし迎えた最終18番パー5では意地を見せる。得意のドライバーショットを炸裂させるなど、2オンに成功。3メートルのイーグルトライは惜しくも決めきれなかったが、楽々のバーディフィニッシュでギャラリーを沸かせた。この日「75」とスコアを落としたが、トータル2アンダー・13位タイで最終日を迎える。

「もったいないところがいっぱいあって。実力なんですけど、もうちょっと何かできたんじゃないかと」と力無く語った荒川だったが、稲見や山下といった歴代年間女王とのラウンドについては「自分の中では堂々とプレーできた」と言い切った。同じ年で親交のある山下もこの日「74」とスコアを落とした。ラウンド中には「きょうはめちゃ難しいね。きょうスコアが出るのはすごいね」などと話していたという。

泣いても笑っても明日は最終日。「シーズン通しても地元(沖縄)開催は、明日が最後の1日。楽しんで思い切ってプレーしたい」。地元の声援を力に笑顔でプレーするルーキーを見たい。(文・内藤哲)

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