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「プラスに考えていいと思う」 渋野日向子は不満つのる一日も…みえた光

渋野日向子が挙げた課題と光とは?(撮影:ALBA)

<HSBC女子世界選手権 初日◇2日◇セントーサGCタンジョンC(シンガポール)◇6774ヤード・パー72>

今季2戦目も、くるしい初日となった。渋野日向子は2バーディ・2ボギーの「72」で回り、36位タイでの滑り出し。「長い一日だったな」と息を吐いた。

ドライバーショットは、フェアウェイキープ率が14ホール中11ホールと数値上悪くはないが、「右に行くことが多い。飛んでいきかたの割にはフェアウェイに残ってくれてるなというのが多かった」。ユーティリティやロングアイアンについては、タテ距離は合っているものの、「出球が右に行って、そこからスライスして、というのが多かった」と課題ばかりが見えた18ホールだった。

オフにスイング改造に取り組みこれが2戦目となるが、「いいスイングができていないから、ああいうボールが出る」と、タイからの連戦でもつかみ切ることができず。プレー中には素振りなどでテークバック、トップ、ダウンスイングを確認する様子も見られたが、「最後までつかめずもどかしい気持ち」と不満ばかりがつのる一日となった。

それでも、前向きに考えられることもある。ショートアイアンが冴えた。インコースからスタートして最初にバーディを奪った13番パー5では、フェアウェイからの残り111ヤードをピン手前1.5メートルにオン。16番では73ヤードから奥1メートルにピタリと寄せた。さらに後半に入って8番の3打目は「奥を避けてちょっと右に乗せよう」と狙い通りに打てた。

16番はカップに蹴られ、8番も決めきれなかったものの、「パー5でチャンスにつけられたというのはプラスに考えていいと思う」。課題ばかりが最初に頭に浮かんでしまうなかでも、ここは力強い言葉。「ショートアイアンは、スイングというよりは“ピンデッドに狙っていくぞ!”という感じが逆に良かったのかなと考えたりするけど…」とスイング改造との関係性を指摘しながらも、「ライが良くないなかボールにコンタクトすることを考えたら、ああいう結果になったのでよかったかな」と笑顔を見せる。

プロアマが中止になるほどの大雨だった開幕前とは一転、この日は太陽が照りつける高温多湿の一日となった。「あしたの天気はどうかな。きょうこれだけもってくれたので、そこでアンダーを出したかった」という悔しさを抱えながら、「あしたはあしたの天候で自分ができることをやりたい」と空を見上げ、気持ちを切り替える。(文・笠井あかり)

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