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ショットメーカー・高橋彩華が“キャラ変” 小技を武器に川奈初の連覇へ

得意のアイアンショットはもちろん、小技もキラリと光った(撮影:福田文平)

<フジサンケイレディス 2日目◇22日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6457ヤード・パー71>

前年覇者が底力を見せた。31位タイから出た高橋彩華は7バーディ・1ボギーの「65」をマーク。首位と1打差のトータル5アンダー・2位と連覇を狙える位置に順位を上げた。

これまで大会連覇を遂げたのは藤井かすみ(2004、05年)のみ。2004年までは富士レイクサイドCC(山梨県)での開催だったため、高橋が優勝すれば史上初の“川奈連覇”達成となる。

午前8時41分にスタートした高橋は、気温が低く風が強いなかで前半をラウンド。スコアを落とす選手が多い中、「アプローチとパターでしのげました」と1つ伸ばして折り返す。やや風が弱くなった後半は、11番を皮切りに4つ伸ばした。「ドライバー以外は全部良くて、運も良かった」とうなずいた。

「ショットメーカーからショートゲーム派にキャラ変したかな」。そう切り出した高橋は昨年の今大会で初優勝を遂げてから、ショートゲームに自信を深めたという。2020-21シーズンのパーオン率は75.4405%で2位になるなど、ショットの精度が武器だったが、「昨年はショットが悪くて…」とパーオン率は70.5556%で19位とデータにも表れた。

ただし、パーオン率が下がったことで“副産物”もあった。「もともとショートゲームは得意ではなかったのですが、グリーンを外してアプローチをする機会が増えたら、良くなりました」。実戦の場でショートゲームに磨きをかけた。今季ここまでのリカバリー率は74.7475%で1位に君臨。昨季よりも10パーセントほど向上している。

この日の15番パー4ではグリーン右手前のラフから54度のウェッジを使い、80センチにピタリと寄せてパーセーブ。続く16番パー5は、花道から30ヤードのアプローチを58度でフワッと上げながらスピンをきかせ、2メートルに寄せてバーディを奪った。

「自分で(アプローチの動画を)見るとパターみたいな打ち方」と特別に打ち方は意識していないという。得意と話す転がし系は「54度とか50度とか番手を上げて、勝手に転がってくれます」といい、スピンを入れる場合は、「58度のウェッジでバンスの利かせ方でコントロールします」と、フェースを開いたり、ヘッドの入射角を変えて打つなど引き出しも増えている。

アイアンのショット力は健在でショートゲームも自信がある。「ちょっとヒールに当たることが多くて(普段より)20ヤードぐらい飛んでいない」と唯一の不安材料はドライバーショットだ。難攻不落の川奈は「ドライバーさえうまくいけばスコアが出る感じ」といい印象を持っている。

「連覇を狙える位置にこられたので、修正するところはしっかり修正して、明日は2勝目を挙げたい」。ショット力だけでなく小技も武器に、川奈初の連覇で昨年大会以来の通算2勝目を挙げたい。

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