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“仮想ファイナル”を制したウォリアーズ。指揮官はデュラントを封じたグリーンを称賛!「あれ以上の仕事はできない」<DUNKSHOOT>

カーHC(左)は相手エースのデュラントを19得点に封じ込めたグリーン(右)の働きを称賛した。(C)Getty Images
11月16日(日本時間17日、日付は以下同)にバークレイズ・センターで行なわれたゴールデンステイト・ウォリアーズとブルックリン・ネッツによる大注目の一戦は、117-99でウォリアーズに軍配が上がった。

ネッツはジェームズ・ハーデンが24得点、4アシストを残すも、今季平均28.9点でリーグトップを誇るケビン・デュラントはいずれも今季ワーストとなる19得点、フィールドゴール31.6%(6/19)と不発。チーム全体でもフィールドゴール38.6%(34/88)、3ポイント27.8%(10/36)とシュートタッチに苦しんだ。

一方のウォリアーズはステフィン・カリーが3ポイント64.3%(9/14)の計37得点に7リバウンド、5アシスト、2スティール、1ブロックと大暴れ。ルーズボールダイブなどハッスルプレーも光り、攻守両面で大車輪の働きを見せて勝利の殊勲者となった。

また、アンドリュー・ウィギンズが19得点、ジョーダン・プールが17得点、4アシスト、ドレイモンド・グリーンが11得点、6リバウンド、8アシストを記録。リバウンド数で53-38とネッツを圧倒してみせた。

この勝利でウォリアーズは今季戦績をリーグベストの12勝2敗(勝率85.7%)とし、オフェンシブ・レーティングでリーグ3位(112.0)、ディフェンシブ・レーティングでは堂々リーグトップの98.9と、攻守共にリーグトップレベルを保持した。
ウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチ(HC)は、チームのヴォーカルリーダーかつディフェンス面でアンカー役を務めるグリーンの仕事ぶりをベタ褒めしていた。

「今夜ドレイモンドがディフェンス面でやってのけたことを超えることはできない。ケビンにはあのサイズとスキル、どこからでもシュートできる能力があり、史上最もバスケットボールの才能に恵まれた選手だ。彼は第1クォーターでそれを見せつけた。我々はそこに食らい付いていったんだ」

デュラントは第1クォーターだけでフィールドゴール57.1%(4/7)の計12得点と好発進したものの、ウォリアーズはそこからわずか7得点しか許さなかった。そして第3クォーターにはフィールドゴール8本全てをミスへ追い込み、フリースローの3得点のみへと封じた。

「あの第3クォーターのパフォーマンスは見事だった。ドレイモンドはどこまでも彼に付いていった。あれ以上の仕事はできないだろう」

指揮官から絶賛されたグリーンは、元チームメイトで今夏アメリカ代表を金メダルへと導いたスーパースコアラーを相手に「俺はすごく寛大だったと思うね。いいコンテストをしたまでさ。ケビンというヤツは…どんなショットでもオープンで打ってしまう。相手の頭上からリングを見てショットを繰り出してしまうんだ。だから俺は、タフショットへと仕向けようとしたんだ。で、いくつかストップできたのさ。そのチャレンジを望んでいた」と振り返る。

今季ミドルレンジからでも高確率でリングを射抜いているデュラントは、ウォリアーズのディフェンスについてこんな言葉を残していた。

「彼らには長さのあるディフェンダーが揃っている。彼らはヘルプでき、俺がボールを持つとしょっちゅう見てくるんだ。だから素晴らしいディフェンスができているんだろうね。俺としては、自分が繰り出したショットのいくつかを取り消したいくらいだ。いくつか急いで打ってしまったからね」
ウォリアーズにはグリーンだけでなく、ウィギンズやアンドレ・イグダーラ、オットー・ポーターJr.にジョナサン・クミンガ、さらにはゲイリー・ペイトン二世と、豊富なウィングディフェンダーがおり、デュラントに対しては代わる代わる襲い掛かった。

両チームによる次戦は来年の1月29日。仮想NBAファイナルとも評される第2ラウンドでは、デュラントと3シーズンを共にプレーしてきたクレイ・トンプソンも戦列復帰している可能性が高いため、注目度が増すのは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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