
ダイハツジャパンオープン2024 (撮影:Smart Sports News) 『第41回 ダイハツジャパンオープン2024 バドミントン選手権大会』が今月20日から25日まで横浜アリーナ(神奈川)で開催。パリ五輪が閉幕してまだ2週間ほどだが、世界のトップランカーが日本に集結した。 このジャパンオープンは、ワールドツアー750という上位大会であり、国際大会として五輪後ではトップ選手たちが集う最初の大会となる。 日本からは、銅メダルを獲得したワタガシペアこと渡辺勇大/東野有紗が出場。今大会でペア解消を発表し、2人が混合ダブルスをとるのは最後ともあって注目を集めている。 また同じく銅メダルを獲得したシダマツペアをはじめ、山口茜選手、大堀彩選手、奈良岡功大選手ら、日本代表選手が多くエントリーしている。 22日(3日目) 各種目の2回戦をレポートする。 この日会場には平日にも関わらず2000人あまりのファンが詰めかけた。
【女子シングルス】
この日、女子シングルス日本代表として最初に登場したのは大堀彩(世界ランク9位)。 キム・ガウン(韓国・世界ランク15位)との対戦となった。直近の大会ではキム・ガウンが勝利している。 序盤は互いに慎重なスタートとなったが、1ゲーム目はミスの少なかった大堀が21-17で先取すると、2ゲーム目も点の取り合いに。後半の長いラリーを制した大堀がそのまま勢いのあるプレーを見せて21-18で試合を決めた。 山口茜(世界ランク5位)は、長身のリーネ・ホイマーク・ヤエスフェルト(デンマーク・世界ランク19位)との対戦。 山口は正確にコートの隅を狙っていき、甘く上がった球をネット前でプッシュ。追い込まれた相手はミスを連続し1ゲーム目は21-12で先取。2ゲーム目、角度のあるスマッシュや速い展開ではじめは翻弄されるも、落ち着いた試合運びで21-14と勝利をおさめた。

山口茜(撮影:Smart Sports News)
水津愛美は、ハン・ユエ(中国)との対戦となった。 今大会調子を上げている水津。1ゲーム目はラリー戦に持ち込み相手の球に対応していたが、終盤は相手のペースについていけず18-21で折り返し。2ゲーム目も粘り強さを見せるも13-21で敗れた。
【男子シングルス】
奈良岡功大(世界ランク8位)は、ジュン・ハオ・レオン(マレーシア)と対戦。 1ゲーム目は互いに譲らないラリー展開に。接戦の末21-23でゲームを落としたが、2ゲーム目以降は、相手に疲れが見えて21-10、21-15と圧倒。1時間25分の激闘を制し、2-1の逆転勝ちで勝利した。

奈良岡功大(撮影:Smart Sports News)

奈良岡功大(撮影:Smart Sports News)

奈良岡功大(撮影:Smart Sports News)
田中湧士(世界ランク31位)は、チョン・ヒョクジン(韓国)と対戦。 始めから声を出し気合十分の田中。相手に主導権を握られる場面もあったがリードされた際は自ら気持ちを奮い立たせて立て直し、強さを見せた。1ゲーム目は22-20で先取。2ゲーム目は勢いそのままに、スマッシュなど攻撃的プレーが光り21-9で勝利した。

田中湧士(撮影:Smart Sports News)
今大会で代表活動から退く意向の常山幹太(世界ランク30位)は、ワン・ツーウェイ(台湾)と対戦。 1ゲーム目、22-20と接戦をものにしたが、2ゲーム目は11-21とリズムをつかめず、落としてしまう。3ゲーム目、途中18-12までリードしていたが、そこから相手の猛攻にあうなど攻められ19-21で敗れる。試合後には「楽しいプレーよりも勝ちを意識しすぎたが、悔いはない」と語った。

常山幹太(撮影:Smart Sports News)

常山幹太(撮影:Smart Sports News)
西本拳太/高橋洸士は日本人対決となった。結果は17-21、21-12、21-16で西本が勝利した。
【女子ダブルス】
シダマツペアこと志田千陽/松山奈未(世界ランク4位)は、オルニチャ・ジョンサタポーンパーン/スキッタ・スワチャイ(タイ)と対戦。 タッチの速さで相手を翻弄。攻守も得意のコンビネーションが光って1ゲーム目は21-13、2ゲーム目も攻撃力で圧倒し、21-5で勝利した。五輪直後でコンディションも整っていない中でも最大限の力を発揮した。

志田千陽、松山奈未(撮影:Smart Sports News)

志田千陽、松山奈未(撮影:Smart Sports News)
岩永鈴/中西貴映は、リー・イージン/ルオ・シュウミン(中国)との対戦となった。 出だしから岩永/中西ペアの勢いが止まらなかった。終始ゲームの主導権を握り、攻撃力が勝り21-16、21-13で勝利をおさめた。


中西貴映、岩永鈴(撮影:Smart Sports News)
廣上瑠依/加藤佑奈はパリ五輪銀メダリストのリウ・シェンシュー/タンニン(中国)と対戦。相手の強烈な強打と配球に圧倒され1ゲーム目は9-21で落とすと、2ゲーム目は出だしで攻めのプレーを見せ、途中リードするも、最後は相手の強打に屈し18-21で敗れた。


廣上瑠依、加藤佑奈(撮影:Smart Sports News)
【男子ダブルス】
初戦で保木/小林ペアが敗退し、その思いを背負って挑んだのが次期エースの三橋健也/岡村洋輝。 パリ五輪金メダリストのチウ・シャンチェ/ワン・チーリン(台湾)と激突。 1ゲーム目は圧倒的な主導権を握られ7-21と大差をつけられてしまう。2ゲーム目は、出だしから強気のプレーに変えていった三橋/岡村が巻き返しをはかり、相手に詰め寄られながらも23-21と奪取。3ゲーム目は、左右に振られながらも最後まで体をのばして取り返し、少しの隙を狙い攻める。ファイナルセッティングと息を吞む展開を24-22で制した。

三橋健也、岡村洋輝(撮影:Smart Sports News)

三橋健也、岡村洋輝(撮影:Smart Sports News)

三橋健也、岡村洋輝(撮影:Smart Sports News)
【混合ダブルス】
緑川大輝/齋藤夏ペアは、ジャン・ジェンバン/ウェイ・ヤーシン(中国)との対戦。 2人で回りながら攻めの展開にもって行きたかったが、かみ合わず10-21、17-21と敗退。 渡辺勇大/東野有紗ペアは、イエ・ホンウェイ/チャン・ニコール・ゴンザレス(台湾)との対戦。序盤から2人の息の合った攻撃が光る。渡辺が打って前に詰めると、甘く上がった球を東野がここぞと決める。レシーブ力も安定感を見せ、21-11、21-15で勝利した。
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