パーソナルトレーニング,パーソナルトレーナー,筋トレ,MASA

【第4回】食事制限だけでは「しぼむだけ」。なぜ30代こそトレーニングが必要なのか

「筋トレ=辛い」は思い込みかもしれない。理想のカラダが手に入った上に、なんだか気持ちもスッキリして仕事も捗る…。そんな意外な効果もあるという。そんなウマい話、あるのだろうか。これまで、数多くの30代の肉体改造に携わってパーソナルトレーナーMASAさんが指摘する「筋トレの美味しいハナシ」。(取材・文/武田鼎)

日常体験では味わえない「濃密な1時間」

パーソナルトレーニング,パーソナルトレーナー,筋トレ,MASA
――パーソナルトレーニングの肉体的なメリットの他になにかよかったことはありますか?

MASA:僕のトレーニングは1時間なのですが、こんな濃密な1時間を過ごすことはないと言われます。例えば野球だと守備している間は待っている時間がありますし、打者のときも打順を待っている時間があります。要するにメリハリはあるんです。でも、パーソナルではしかもひたすら追い込まれ続けるので、こんなにヘトヘトになっていい汗を出して燃え尽きる1時間は日常生活では絶対に体験できません。あと、最大のメリットはメンタル面だと思います。

――どういうメリットがあるのでしょうか?

MASA:たとえば日曜日にパーソナルに来て、月から金の仕事がすごい元気にできたとか、筋トレをやることで結構元気というか、疲れにくくなったっていうんですかね。もしかしたら仕事でもストレス耐性が上がっているのかもしれませんね…。

――それってドMに近づきつつあるってことですかね?

MASA:どうなんでしょうか(笑)。ただ女性の方で彼氏とうまくいかなかったとか、仕事でイライラしてるときに来てやると結構頭がすっきりした、という方もいらっしゃいます。汗を流して無心になるとなんかさっぱりする、という精神的な作用はあると思います。

パーソナルトレーニング,パーソナルトレーナー,筋トレ,MASA

――良いことだらけですね。逆にデメリットはなにかありますか?

MASA:効果が出すぎると服の買い替えが必要になることですかね。特に男性だと、肩周りや胸がパンプアップすると以前のTシャツやジャケットが入らなくなってしまうことがあります。女性だとウエストが細くなると、前着ていた服はゆるく感じるかもしれません。

――男女でメニューに違いはありますか?

MASA:男性は胸や肩を鍛えたいという方が圧倒的に多いです。ですが、上半身だけ鍛えすぎて下半身が細いまま、というのもアンバランスですので、下半身だけを鍛える日もあります。一方で女性は下半身がメインです。引き締まった足にキレイなヒップラインを求めていらっしゃるのだと思います。最近はインスタグラムで水着の写真を公開する人も増えてきました。その影響もあるのかもしれません。

断食すると「しぼむ」 30代のカラダの変化

パーソナルトレーニング,パーソナルトレーナー,筋トレ,MASA
――たまに女性で「下半身が太くなるのイヤ」という理由でトレーニングをしない方っもいらっしゃいますよね。

MASA:「筋トレ=ゴツくなる」。その誤解が女性の断食系のダイエットにつながっているのかもしれません。痩せたい女性には下半身中心のトレーニングメニューを組んでいますが、下半身が太くなったり、ゴツくなったりすることはほとんどありません。数年間、下半身のみを徹底的に鍛え抜かない限り競輪選手のようにパンプアップすることはありません。女性ホルモンの関係で筋肉は男性に比べて太くなりにくいんです。むしろそこで運動をせずに食事制限に頼ってしまうと、しぼむというか垂れてきてしまうんです。筋肉がカラダの張りを生み出しているのに、筋肉をつけずに脂肪だけ落としてもヨボヨボのしぼんだカラダになってしまいます。

――とにかく30代は鍛えるしかない、と。

MASA:一般的に、加齢とともに脂肪を燃やす物質であるカルニチンがなくなっていくと言われています。そのせいで太りやすくなると考えられています。ですので、まずは運動して筋肉をつけて基礎代謝をあげる、その上で緩やかに脂肪を落としていくのが一番いいと思います。

関連記事