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フェデラーが「まだ走れない」と復帰への厳しい現状を告白「許される範囲で頑張っている」<SMASH>

ダッシュ系など足に負担のかかる運動はまだできていないと明かしたフェデラー。春以降には見通しが立ちそうだという。(C)Getty Images
 右ヒザのケガで長期のツアー離脱を強いられているロジャー・フェデラー(スイス/世界ランク30位)が、自身のスポンサーである母国の大手金融機関『Credit Swisse』のビデオインタビューに出席。そのなかでケガの状態を明かすとともに、ツアー復帰への意欲を語った。

 2020年に2度の右ヒザ手術を経て、昨年3月のカタール・オープンで約14か月ぶりのカムバックを果たしたフェデラー。同年5月の全仏オープンではベスト16、7月のウインブルドンでは苦しみながらもベスト8入りを果たし、着実に完全復活への歩みを進めているかのように見えた。

 ところが、フェデラーは「芝コートシーズンでケガが再発してしまった」として、ウインブルドン準々決勝でフベルト・フルカチュ(ポーランド/現11位)に敗退した直後に再手術を決行。その後、自身のSNSを通じて「何か月もツアーから離れることになる」と発表し、現在も大会には出場していない。これにより今週(1月31日付)更新された世界ランキングでは約21年ぶりにトップ20圏外へ陥落した。

 以前には「最悪の事態はすでに過ぎ去っている」と順調な回復ぶりをアピールしていたフェデラー。だが、ツアー復帰については依然として厳しい状況が続いているという。
 「今のところはまだ走ったり、ジャンプやストップアンドゴーといった負担のかかる運動はできないんだ。2週間後には体調が良くなって、そのような運動ができるようになるといいなと思っているんだけどね。テニスコートに戻るためにはそういう動きをやっていく必要があるが、身体がそれにどう反応するのか見ていかないといけない」

 そのうえで、「本当はもっともっとやりたいのだけど、医者やフィットネススタッフのアドバイスを受けた上でちょっとだけ我慢しているんだ」と、どこかもどかしさを隠せない様子だ。

 だが、苦境に立たされながらもグランドスラム20度の優勝を誇る40歳のレジェンドは完全復活へ向け、意欲も見せる。「4月か5月にはより自分の状態がわかってくると思うが、またツアーへ復帰して、自分の仕事を全うしたいという想いは強い。ここ数日、ジムでトレーニングしていて、明日からもまたジムでトレーニングをする。許される範囲で頑張っているし、うまく物事は進んでいる」。

 長きにわたってテニス界を牽引してきたフェデラー。多少時間がかかったとしても、再び彼がコート上で輝きを放つ姿が見られることを世界中のファンが心待ちにしているはずだ。まずは何よりもリハビリが順調に進むことを祈りたい。

文●中村光佑

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