• HOME
  • 記事
  • テニス
  • 「目立った変化をもたらせていない」パトリック・マッケンローが台頭する若手に厳しい評価<SMASH>

「目立った変化をもたらせていない」パトリック・マッケンローが台頭する若手に厳しい評価<SMASH>

ATP最終戦では決勝を戦ったズベレフ(左)とメドベージェフ。(C)Getty Images
 世界ランク2位のダニール・メドベージェフ(ロシア/25歳)や同3位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/24歳)など、ここ数年は有望な若手が台頭している男子テニス界。だが、往年のレジェンドとして知られるジョン・マッケンロー氏の実弟であるパトリック・マッケンロー氏はアメリカの「ニューヨークタイムズ」紙のインタビューで次世代のプレーヤーに厳しい言葉を投げかけた。

 現在、男子テニスの世界ランキングトップ10には8人の25歳以下の選手が名を連ねている。その中でもステファノス・チチパス(ギリシャ/23歳)は今年6月の全仏オープン、ズべレフは2020年の全米オープンで準優勝を果たしており、メドベージェフに至っては9月の全米オープン決勝で世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)から衝撃のストレート勝利を収めてグランドスラム初優勝を達成。

 約15年にわたって男子テニス界を牽引してきた「ビッグ3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)」の後を継ぐスター候補が続々と出現している。
  また、今季は四大大会に次ぐマスターズでも開催された全8大会のうち6大会で若手の選手がチャンピオンに輝き、世代交代は着実に進んでいるのは間違いない。そんな中でもパトリック氏はグランドスラム優勝20回で並ぶビッグ3を含めたベテラン選手たちと比較した上で、次世代のプレーヤーに物足りなさを感じていると明かした。

「正直に言って今のところ、現在活躍している若い選手たちは、ベテランの選手たちと同じようにはテニス界に目立った変化をもたらせていない。ナダルやフェデラー、ジョコビッチのように、全米オープンの1週目でチケットが(すべて)売れることはないんだ」

 いまだファンから絶大な人気を誇るビッグ3の引退後のテニス界を盛り上げるためには、やはり次代の選手たちが存在感を示さなければならないだろう。これから先もフェデラー、ナダル、ジョコビッチのように強さだけではなくカリスマ性を兼ね備えたプレーヤーが次々と出てくることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】全米オープン2021で躍動した若手男子選手たちの厳選写真を一挙公開!

関連記事