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「考えて、泣いて、決断した」ベレッティーニが母国での最終戦を無念の棄権。代替出場の後輩シナーが見事勝利!<SMASH>

ケガのため母国でのATPファイナルズを棄権するという苦渋の決断を下したベレッティーニ(左)。代役として最終戦デビューを飾ったシナー(右)は初白星を挙げた。(C)Getty Images
現在開催中の男子テニスツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月14日~21日/イタリア:トリノ/インドアハードコート)で「レッドグループ」に属する世界ランク7位のマテオ・ベレッティーニ(イタリア)が左脇腹の負傷により、大会を去る決断を下した。

現地11月14日に行なわれたラウンドロビン(予選)初戦で世界3位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)と対戦したベレッティーニは約80分にも及んだ第1セットをタイブレークで落とすと、左脇腹の痛みを訴えたため第2セット開始直後に棄権。フベルト・フルカチュ(ポーランド/9位)との第2戦に向けて事前練習を行なっていたものの、負傷箇所は改善しなかったようだ。

母国イタリアでの最終戦を非常に残念な形で辞退することになってしまったベレッティーニは自身の公式インスタグラム(@matberrettini)を更新。つらい胸の内を吐露した。
「考えて、考えて、泣いて、そしてついに決断しました…。僕のファイナルズはここで終わります。イタリアで開催される最も重要なイベントをこのように諦めなければならないとは思ってもいなかったので、とてもショックです。長年の努力と汗で克服してきたものを奪われたような気分です」

それでも「もう1度、皆さんの前でプレーしたかったのは事実ですが、自分の身体が直面する課題に立ち向かう準備ができていないと感じ、そう判断しました。これが僕と僕のキャリアにとって最良の選択だと確信しています」と前向きな言葉も綴り、全文を締めくくった。

なお、現地16日に実施されたフルカチュとの第2戦には最終戦ランキングを9位で終えていた同胞のヤニック・シナー(20歳/11位)が第一補欠として登場。急遽出場となった中でシナーが地元ファンの大歓声を浴びながら圧巻のプレーを披露し、6−2、6−2のストレートで勝利した。試合後には中継カメラにイタリア語で「マテオ、あなたは憧れの人だ」とベレッティーニを気遣うサインを残した。

文●中村光佑

【PHOTO】ベレッティーニのバックハンドスライス、30コマの『超分解写真』

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