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ポルトガルの英雄C・ロナウド W杯の舞台で躍動するか

写真:Soccrates Images/Getty Images

2022年11月から行われるカタールワールドカップ(W杯)では、1ヶ月にわたり国と国の意地とプライドをかけた戦いが繰り広げられる。4年に1度の世界一をかけたW杯で各国の戦いとともに注目なのが大会を彩るスターたちの競演である。そこで、カタールの地で活躍が期待される世界的名手にスポットを当ててそのキャリアや注目ポイントを紹介していきたい。今回取り上げるのはポルトガル代表の大黒柱で、長年にわたり世界のサッカーシーンを引っ張ってきた“CR7”の愛称でも知られるクリスティアーノ・ロナウドだ。(文・井本佳孝)

レアルで見せたメッシとの得点王争い

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写真:PhotoLondonUK

1985年生まれのC・ロナウドはポルトガル・マディラ島出身で、名門スポルティングCPのユースからトップチームにデビューを果たした。2003年に名将アレックス・ファーガソンに見出され、イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドに加入。デイビット・ベッカムがつけていた伝統の背番号7を与えられた。当初はウインガーとして起用され、移籍4年目に17ゴールを挙げると、2007-2008年シーズンにはリーグ戦で31得点、チャンピオンズリーグ(CL)でも8得点で得点王をダブル受賞。自身初のバロンドールに輝き、選手として急成長を遂げる。

2009年夏には当時の史上最高額である8000万ポンド(約129億円)の移籍金でスペインのレアル・マドリードに加入する。すると、バルセロナのリオネル・メッシと切磋琢磨しながら毎年異次元の得点王争いを展開する。在籍9年を数えたレアル時代はすべての年で20ゴール以上を叩き出し、40ゴール超えを3度、30ゴール超えを2度達成するなど世界最高のゴールハンターに君臨。クラブの2度のリーグ優勝や4度のCL制覇にエースとして貢献し、バロンドールも2013年、2014年、2016年、2017年に受賞し、マンU時代から通算5度を記録した。

その後、2018年夏にセリエAのユヴェントスへ加入すると、イタリアの地でもエースに君臨しクラブの2度のリーグ制に貢献。自身は在籍3年目の2020-2021年シーズンには29ゴールを挙げイングランド、スペインに次ぐ3カ国目となる得点王を獲得した。2021年夏には古巣であるマンUに12年ぶりに復帰すると、37歳を迎えたシーズンながらチームトップでリーグ3位となる18ゴールを記録。大ベテランに差し掛かる中、依然として世界トップクラスのゴールハンターであることを証明している。

抜群の身体能力を活かした圧倒的な得点力

C・ロナウドの選手としての最大の特徴は身体能力を活かした得点力だ。マンU時代はドリブラーとしてサイドでのプレーを得意としていたが、レアル・マドリード加入後はゴールハンターとして開眼し、サイドで味方の組み立てに参加しながら最終的にはペナルティエリア内に侵入し、味方からのボールをゴールに沈めるシーンがお馴染みとなった。右足、左足からの強烈なシュートに、高い打点からのヘディングなどゴールパターンも豊富だ。年齢を重ねるにつれ、相手DFとの駆け引きやポジショニングなどゴールを奪うためのプレーにより磨きがかかり、サイドアタッカーからストライカーに変貌を遂げた。

またマンU初期にはウェイン・ルーニーやカルロス・テベス、レアル時代にはカリム・ベンゼマ、メスト・エジル、ハメス・ロドリゲスなどそうそうたるテクニシャンたちと共闘してきており、周りを活かす術にも長けている。自らゴールを奪うことはもちろん、“C・ロナウド”という存在感だけで相手に脅威を与えることができる選手であり、自身に相手が集中すると見れば、ゴールをお膳立てすることもできる。ゴールへの執着ゆえにエゴイストというレッテルを張られやすい選手だが、数々のタイトル獲得に貢献してきたチームプレイヤーでもある。

気になるのはやはり37歳を迎えた年齢と現代サッカーの急速な変化によるC・ロナウドという選手のチームとしての活かし方である。依然として高いフィジカルを備えてはいるものの、現代に求められる前線からの激しいプレッシングや縦に速い守から攻への切り替えといったプレーは若手時代に比べると少なくなってきている。また、C・ロナウドの存在の大きさゆえ、彼を中心としたサッカーを戦術として落とし込む必要が所属チームの指揮官には求められる。

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