
三苫薫,サッカー(Photo by Pablo Morano/MB Media/Getty Images)
日本代表FW三苫薫(25)の現在の立場は、プレミアリーグ7位のクラブのベンチ要員だ。
世界で最もレベルの高いリーグの上位チームに所属し、途中出場ながら実績を積んでいる以上、現在の立ち位置でも日本人選手としてはまずまずであると言える。
しかし、そんな三苫は数ヶ月後にプレミアリーグの主役の1人になれる可能性を秘めている。
①ロベルト・デ・ツェルビ新監督の存在
三苫薫が所属するブライトンは、グレアム・ポッター監督がチェルシーに引き抜かれ、イタリア人のロベルト・デ・ツェルビ氏が新たに監督に就任した。
ウクライナの強豪シャフタールで圧倒的な実績を残したこの指揮官が、三苫薫がプレミアの主役になれる1つ目の理由だ。
ロベルト・デ・ツェルビ監督は、三苫薫の実力を前監督以上に認めている。
直近の2試合で合計48分間ピッチに立たせている。
これは、前監督が三苫に与えたプレー時間のおよそ倍の数字となる。
ベルギー代表FWのトロサール(27)という絶対的な存在とポジションが重なるため、スタメン起用させることができていないが、明らかに三苫のプレーを気に入っている。
しかるべきタイミングが来れば、三苫をファーストチョイスにする可能性はかなり高いと言えるだろう。
②トロサールの移籍の可能性
トロサールの移籍の可能性が高いというのが2つ目の理由だ。
三苫のライバルとなっているレアンドロ・トロサールは、今季プレミアリーグの主役の1人となっている。
プレミアリーグでは、ここまで5得点2アシストを記録しており、ブライトンのエースとして活躍している。
アーセナルやチェルシーといった強豪クラブから興味を持たれていて、今冬に移籍する可能性がかなり高くなっているのだ。
ライバルが移籍すれば、間違いなく三苫が攻撃の中心として使われるようになるだろう。
③三苫の実力
3つ目の理由は、三苫自身の実力だ。
三苫のブライトンへの復帰が決まった際、多くのサッカーファンは「三苫ならプレミアでも通用するのでは?」と期待を寄せていた。
実際のプレーを観れば、その予想が当たっていることが分かる。
世界最高峰のディフェンスに苦戦する場面も確かにあるが、それでもワールドクラスのDFたちを抜き去るプレーを短い時間で何度も披露している。
驚くべきはドリブルの上手さはもちろん、そのボディーバランスだ。
プレミアの屈強なDFに強く体を当てられても、プレーを止めることなくドリブル突破ができている。
プレー時間が増え、ウェルベックらとの連携が深まれば、一気に得点やアシストは増えていくはずだ。
トロサールが仮に今冬に移籍しなかったとしても、今の三苫ならば「共存」という形でスタメンに定着する可能性もあるだろう。
W杯、そしてトロサールの去就などを踏まえると、シーズン後半から本格的に三苫の伝説が始まるのではないだろうか。
日本史上最高のドリブラーは、虎視眈々とプレミアリーグの主役を狙っている。
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