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“災害級の強風”で見せ場なし! 25分で数タッチだけの久保建英にスペイン紙は「迷子になっていた」と酷評

セルタ戦で途中出場した久保だが見せ場をつくることは出来なかった。(C)Getty Images
現地時間12月10日、ラ・リーガ第17節が行なわれ、マジョルカとセルタの一戦はスコアレスドローに終わった。

この日、マジョルカは最大風速が秒速40メートルの災害級の強風に見舞われていた。数百本の樹木がなぎ倒されたほか、地滑りも起き、各所で建造物の損壊や停電などの被害で救急車の出動も200件を超えたと、地元紙『Ultima Hora』などの複数メディアが報じている。

【動画】大荒れのセルタ戦!強風下で行なわれた試合のハイライト

試合が開催された本拠地ビジット・マジョルカ・エスタディも時折、秒速20メートル弱の突風が吹き荒れる悪コンディションであった。マジョルカのルイス・ガルシア・プラサ監督も試合後、「試合を中止にできないか運営側と相談した」と明かしているほどである。

この厳しいコンディション下では、当然ながらまともなプレーを両チームともに望めず、ロングボールが多く飛び交う展開に。セットプレーなどからチャンスシーンは生まれたものの、どちらも活かせずに勝点1を分け合う結果となった。

地元紙『Ultima Hora』が「それは試合ではなかった」と表現したこのホームゲーム、スタメン入りの可能性も囁かれた久保建英は69分にアントニオ・サンチェスとの交代で右サイドに入ったものの、残り多くの時間帯は逆サイドで試合が進み、数回のボールタッチに終わった。前節アトレティコ・マドリーで勝利の立役者となった日本人選手は、全く存在感を示すことは叶わなかった。

そんな20歳の日本人選手に対して、マドリードのスポーツ紙『AS』は「クボは69分に試合に参加したが、何も見せられなかった」「L・ガルシア監督は、試合に違いを生み出そうとして(56分に)アンヘル、(69分に)クボを投入。前者のアクロバティックなシュートは相手GKの手の中に力なく収まったが、日本人選手にはそのようなプレーすらなかった」として採点なしとしている。
同じくマドリードのスポーツ紙『MARCA』は、試合のライブ速報では66分に「クボが出場の準備をしており、スタジアムがこれに反応している。日本人選手がどのように貢献するかを見てみよう」と記したが、試合後にプレーに対する言及はなく、採点では好守を見せたGKマノーロ・レイナ(3点満点中の「3」)、数少ないチャンスを作ったイ・ガンイン(「2」)を除く、他の全ての選手と同じ「1」を与えた。

一方、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、採点では5点満点中の「2」に止まり、「攻撃のてこ入れのために投入され、ゴールも期待されたクボだが、向かい風とチームの非効率なプレーにより、何も生み出すことはできなかった。選手たちがただボールを追いかけて走り続けるなかで、彼は迷子になっていた」とネガティブな評価を下している。

日刊紙『El Pais』は「風が弱まったところで、L・ガルシア監督は、怪我からの復帰してやる気十分のクボを呼び、日本人と韓国人(イ・ガンイン)の融合を狙った。ここからサッカーが垣間見えるようになり、マジョルカは試合をコントロールし、セルタは苦しくなった」と、久保の出場による効果はあったと見ている。

しかし、マジョルカの地元メディア『ok baleares』が「25分間、彼はピッチ上にいたが、試合に絡むことはできなかった」と評したように、厳しい条件下でのプレーを余儀なくされた日本代表MFに対しては、酷評が目立った。

構成●THE DIGEST編集部

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