THINK SPORTS『VAR』

サッカーワールドカップの、日本対スペイン戦のゴールで話題になったVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)。ここ数年でサッカー界に導入された新しい判定システムだ。

得点シーンや、退場となる反則に関わるシーンなどについて、オフサイドがあったり、ハンドがあったりなどに見逃しがないか、ビデオ判定が行われる。

特に得点シーンの場合は、そのシーンの起点になるプレーまで巻き戻ってチェックがされる。例えばゴールした選手にサイドから味方が横パスを出した。ここで何ら問題はなくとも、そのひとつ前のサイドの選手への縦パスのときにオフサイドがなかったどうかなどまで、細かくチェックされるのだ

それだけに、難しいシーンが多かった場合などは、最終的にゴールが確定するまでにかなり時間がかかるのである。

日本対スペイン戦の日本のゴールシーンでは、三笘薫選手がクロスを入れたときにボールがゴールラインを割っているのかどうかがチェックの対象となった。結果的に横から見たらラインを割っているように見えたボールが、真上から見た場合わずかにラインにかかっていたためにゴールが認められることになった。

これもゴールに関わるシーンだったから、ビデオ判定が行われたのだ。

これがゴールシーンに関係のない、タッチラインを出たか出なかったかという場合だったときは、これまでどおり審判の目視による判断になるので、おそらくラインを出たという判定になっただろう。

新システムに救われたゴールシーンだった。

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