THINK SPORTS『ワールドカップ』

カタールで行われているサッカーのワールドカップは、長い歴史のなかでもかなりイレギュラーな事象が多い大会となっている。

通常、ヨーロッパのサッカーシーズンに合わせ、リーグ戦終了後の6月を中心に行われていたが、今回はその時期のカタールが灼熱とのことで、11~12月開催にずれた。

カタールは日本の秋田県ほどの広さで、そのなかの8つのスタジアムで大会が行なわれている。それだけに、観客は1日のなかで「はしご観戦」が容易だったそうだ(それはそれで、体力的にかなりヘビーだというが……)。これもこれまでの大会でなかったことである。

ただ、それだけ密集したところに世界中のサッカーファンが集まるので、ファン同士の交流はそれまで以上に頻繁だった様子だ。ワールドカップの醍醐味でもあるお祭り感を、世界各国の人々が存分に味わったことだろう。

また、今大会からチケットが電子になり、観客間のチケットの受け渡しが容易になった。大会側主導のチケットのリセールも頻繁に行われたため、ダフ屋がいなくなったそうだ。

4年後は、アメリカ、カナダ、メキシコの共同開催という、今大会とは真逆のスケール感で開催される、また別次元のワールドカップになる。

本大会出場も現在の32チームから48チームと急拡大して行なわれる予定だ。初出場、久々の出場といった国も多くなり、より多くのファンが集うことになる。また相当に多くの変化が出てくるだろう。

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