THINK SPORTS『4月生まれ』

日本のプロスポーツ選手には、誕生日が早い人が多い、という話がある。

誕生日が早いほど同学年の間では体の成長が早いと考えれば、その体の面のアドバンテージで、スポーツの世界では子どものころに早くから活躍できる。それが積み重なって年齢を重ねても各段階で有利に働くという。

日本で言えば、つまり4月2日生まれ以降、早ければ早いほうが有利ということなのだが、実際に同学年でいちばん早い4月生まれと、いちばん遅い3月生まれを比べると、プロスポーツ選手になったそのデータにはかなりの差がある。

つまり日本のスポーツには、学校の学年割が結構な影響を与えているということなのである。

では、その格差をなくせるのか。これはとても難しい問題だ。

世界のどこでも、どのスポーツでも、大人になるまでのところでは、どこかの区切りの年齢制限によるカテゴリー分けで、大会やリーグなどが行われる。区切りをどこにするにせよ、その区切りの誕生日が早い人が成長に有利になるからだ。

純粋にその選手のレベル別にカテゴリーを分けて育成を進められるといいのだろうが、各スポーツなかなかそういうケースは少ない。

各スポーツの関係者にとって心配なのは、こうした状況下で誕生日的に不利な子どもたちが、そのスポーツがつまらなくなってやめてしまうことだろう。これはいちばん避けたいところ。

そうならないための工夫を、各スポーツ界は考え、実行すべきだ。

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