運動に食事にメンタルに…。ラグビーと健康の可能性を探る[PR]

ラグビーがメンタル面の健康に及ぼす好影響

ノーサイド・ダイアログ

小泉選手のプレゼンが終了すると、「プレゼンから得た気づき」や「健康×ラグビーでどんなことができるか」を3人1組で話し合う時間が取られた。立場や業種の異なるメンバーそれぞれの視点が合わさることで、新しい発想に繋がったようだ。

その後、参加者全体でアイデアを共有するためのワークショップが設けられた。ワークショップでは参加者が入れ替わりながら対話を続けることでテーマを深掘りする「フィッシュボウル(※)」の手法を採り、「健康×ラグビーでどんなことができるか」をテーマにおよそ30分間意見が交わされた。

※フィッシュボウル:内側の円が対話をする人々、外側の円は対話を聴く人々。内側には一つ空席が用意されている。外側の人は対話に参加したくなったらその席に座り、代わりに内側の一人が外側へ入って対話を進める

ノーサイド・ダイアログ

タイミングよく、三菱地所ラグビーワールドカップ2019プロジェクト推進室に所属し、丸の内15丁目自治会長を務める高田晋作氏も到着し、対話がスタート。

水代氏が「『ありがとう!』と毎日言われると人は元気になるよね」と話を振ると、小泉選手が「チームで実施した駅前の挨拶運動は、朝から元気になるとTwitterでの評判がよかった」と返答。「W杯のスタジアムでのハイタッチもお互い元気になる行動だと思った」と高田氏もW杯を振り返って述べた。

参加者からも「にわかファンになったのはフェアプレーの精神に惚れたから。肉体的なところだけではなくて、精神面での健康への取り組みもできると思う」との声が上がると、「ラグビーがメンタル面にプラスの影響を与えるなら、『丸の内ヘルスカンパニー』でラグビーの試合を見に行ったらポイントをもらえるようにしたら?」との具体的な提案が。

三菱地所の担当者は「協賛企業の試合に行ったらポイント付与ができそう」と応じ、小泉選手は「NTTコミュニケーションズが協賛企業になった場合は、シャイニングアークス戦だけなんですよね。いいですね!」と今後の展開が楽しみな対話に発展した。

「食」の観点から健康を考える

ノーサイド・ダイアログ

トップリーグの試合会場にグルメが不足している現状について話が及ぶと、「ラグビー選手が食べているものを出すブースがあれば行きたい」との声や、Jリーグやプロ野球の実例を紹介しながらの意見が相次いだ。

健康に気を遣った食事を提供する方向性の話が多い中、「東京マラソンの4日前から開催されるエキスポではジャンクフードの方が多く売れる」との知見が披露されると、ヨガインストラクターである参加者から新しい発想の提案が。

「W杯の会場やパブリックビューイングで過ごしたこの40日間は“不健康”といっていい食生活だった。ビールをたくさん飲んで、ラグビーポップコーンやメガチャーハンを食べて。でも、それが楽しかった。だからラグビー会場では食を“不健康”に振り切って、日常では小泉選手たちの活動で汗をかきバランスをとるのはどうだろう」

ノーサイド・ダイアログ

30分だったとは思えぬほど、様々な意見が飛び交い濃い時間となったワークショップ。小泉選手が「健康は押し付けられると、後ろ向きな気持ちになってしまうもの。『ラグビー会場でビールを楽しむために運動しよう』という切り口は使えるなと思ったし、やっていきたいです」と結び、この日のノーサイドダイアログが終了した。

ワークショップを通じて食と健康の関係に思いをいたすと同時に、食によってラグビー界の抱える「エンタメ性の不足」や「若年層ファンの少なさ」といった課題も解決できるのではないかと感じた。

「出店料が高い上に人の集まらないトップリーグ会場には、出店する人がいなかった」と小泉選手が話していたが、2020年1月12日開幕のトップリーグの試合の中には、前売りで完売したものも。ある程度の集客が研鑽できる中、“実験的”でも出店しようと思う個人や企業が出てこないだろうか。その実現には、今回のノーサイドダイアログでヒントを持ち帰った一人ひとりの行動力や“巻き込み力”が欠かせないであろう。

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