最高の一瞬『2002年_日本代表(サッカー)』

今から18年前の2002年。日本は韓国との共同開催で、サッカーのワールドカップを行いました。ワールドカップといえば昨年のラグビーワールドカップの盛り上がりが記憶に新しいですが、この2002年のサッカーワールドカップも日本中が熱狂しました。

写真はグループリーグ2戦目、日本はロシアに1-0で勝ち、ワールドカップ本大会で記念すべき初勝利を挙げた際の、決勝ゴールのシーンです。

私はカメラマン内では「裏ゴール」といわれる、日本がゴールしたのと反対側のゴール裏の席でカメラを構えていました。ワールドカップなど非常に多くのカメラマンが取材する試合などは、カメラマンは自由に動くことができず、撮る場所が指定されてしまうのです。

それでも日本がゴールを挙げて、選手たちが集まって喜びながら、こちらへ返ってくるシーンを撮ることができました。スタジアムもものすごく沸いて、非常に興奮したのを覚えています。ゴールを挙げた稲本潤一は、初戦に続く2試合連続ゴールで、このときは神がかっていましたね。中田英寿や小野伸二もいます。今見ると錚々(そうそう)たるメンバーですね。

また、このときはちょうどカメラがフィルムからデジタルに変わったころで、この大会、私はニコンから新しいデジカメを借りて撮影したことも記憶に残っています。

▼木鋪虎雄(きしく・とらお)

1962年、長野県飯山市生まれ。写真学校卒業後、大阪のカメラマンに弟子入り。その後、朝日新聞社、学研などでスポーツ写真の世界に魅了され、現在はサッカーを中心に、ラグビー、バスケットボール、高校野球などを撮影。サッカーではW杯3回取材。

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