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「間違いなく最高のニュース」久保建英の2か月ぶりの復帰を指揮官、現地メディアが歓迎!復調に向けて課題を指摘する声も

途中出場でピッチに立った久保。まだコンディションは万全ではないが、その才能の片りんは示した。(C)Getty Images
 9月22日のラ・リーガ第6節レアル・マドリー戦で右膝を負傷し、2か月間にわたって戦線を離脱していた久保建英が、15節ヘタフェ戦でついに復帰を果たした。

 当初は早くて16節アトレティコ・マドリー戦、慎重にいくなら1月2日のバルセロナ戦というのが現地メディアの復帰時期予想だったが、久保のコンディションが予定よりも早く良くなったことに加え、マジョルカが6戦未勝利で降格圏内からわずか4勝点差という危険水域に落ち込んだこともあり、主力選手の一刻も早い復帰が必要という厳しい台所事情もあったようだ。

 ベンチに座った久保が試合中にウォーミングアップを始めた時、出場のために監督に呼び出された時には9千人弱の観衆によって本拠地ヴィジット・マジョルカ・エスタディは大いに沸き上がり、68分、ついにジョルディ・ムボウラとの交代でピッチに登場。大歓声に迎えられて戦線に戻って来た20歳は、元気にピッチを駆け回り、キーパス(シュートに結びつくパス)1本を記録するなど、ゴールが遠いチームにチャンスをもたらそうと、懸命なプレーを見せた。

 マジョルカはSNSで「ついにクボが帰ってきた」と復帰を歓迎し、公式サイトでは「アブドン・プラツとともに、クボの登場はホームチームに新鮮な空気を注入した」と、交代出場の効果を強調。一方、「決勝戦」と呼んで重要視していたヘタフェ戦でスコアレスドローに終わり、表情の浮かなかったルイス・ガルシア・プラサ監督だが、久保の復帰については満足感を示すも、まだ時間が必要であることも指摘している。

「今日は20~25分間のプレーに止まった。後半が始まって5分ぐらいに、ファンが彼の名を連呼し始めたが、何週間もプレーをしていないため、あれ以上長くはプレーさせられなかった。大事なのは、彼が戻って来て、とても良い状態だということだ。タケと(イ・)ガンインを同時起用するためには、幾つか調整しなければならないことがある。クオリティーの高い2人のプレーはまさにショーだが、もう少し深みを加える必要がある。時間の経過とともに、我々はそれに取り組むことになる」
  現地メディアも、若き日本代表選手の待ちに待った復帰に注目。マドリードのスポーツ紙『AS』、『MARCA』ともに、採点では3点満点の「1」に止まったが、前者は「マジョルカのファンは日本のクボ6の2か月ぶりの復帰を祝った」、後者は「日本人の帰還は、L・ガルシア監督と全てのマジョルカ・ファンにとって素晴らしいニュースだ」と、いずれも地元での歓迎ぶりを伝えた。一方で『MARCA』は、ヘタフェ戦でのパフォーマンスについて、そして今後に向けての久保への期待も以下のように綴っている。

「やや“寒いカムバック”。まだ、タケは始まっていない。彼のこの“パーティー”での役割は、ファンに感謝を示すことだった。まだ改善の余地が多々ある。リズムを取り戻し、フル出場できるように、一生懸命トレーニングを続ける必要がある。彼の次の挑戦は、誰もが期待する違いを生み出せるリーダーとなることだ」

 地元メディア『ok baleares』は「2か月間の怪我による戦線離脱の後、クボはホームのピッチに戻って来た。暗い試合となったマジョルカにとっては、間違いなく最高のニュースだ」と攻撃の中心選手の帰還を歓迎し、「スタジアムは、クボがウォーミングアップを始めるためにベンチを離れた瞬間、この試合の中でも最大の拍手喝采で反応した」と伝えたが、プレーについては「一生懸命にトライしたが、当然ながら最高とは程遠かった」と冷静に評価している。

構成●THE DIGEST編集部

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