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【#21】「ユーティリティ」という「不便なクラブ」 いつ、どうやって使うのがベスト?

ユーティリティ(utility)とは、英語で「役に立つこと・役に立つもの」という意味。ゴルフにおけるユーティリティとは、文字通りプレーの役に立つ使い勝手のいいクラブのことです。
ユーティリティはフェアウェイウッドとアイアンの中間的な機能を持っています。フェアウェイウッドよりは短くて打ちやすく、ロングアイアンよりはソールがすべりやすくダフリのミスが出にくい。そのため、現在ではロングアイアンの代わりにユーティリティを導入する人が多く、3番アイアンなどのロングアイアンは一般的にはほとんど使われなくなりました。
どのゴルフ本を読んでも、どのゴルフサイトを見ても、一般的にユーティリティはそんなふうに説明されています。この説明だけを聞くと、すごく扱いやすい便利なクラブのような印象を受けるのではないでしょうか。
私もそう思っていました。あの頃の私は青かった。青い春と書いて青春。青い尻と書いて青尻。ゴルフに関してただただ楽観的でケツが青すぎる青尻王子だった私は、ユーティリティというクラブは簡単に打てるものだとばかり思い込んでいたのです。
もちろん、実際には簡単には打てませんでした。それどころか、めちゃくちゃ難しい。どのくらい難しいのかというと、ゴルフを始めて1年半が経過した現在でもまともに打てないので、練習はするけどコースには持っていくこともない、というくらいです。
ユーティリティが難しい理由を自分なりに考えると、中途半端だからこそ余計に扱いづらい、ということではないかと思います。一般的には、ユーティリティはアイアンとほとんど同じ打ち方でいいとされています。しかし、標準的なユーティリティはどちらかというとフェアウェイウッドに近いつくりをしていて、アイアンとは感覚も違う。だから、同じように振っているつもりでもなかなかまともに当たらないんですよね。
私のゴルフ仲間の中で一番上手い人も、ユーティリティは使っていないと言っていました。その人はユーティリティがどうしても自分には馴染まなくて、ユーティリティよりもフェアウェイウッドの方が打ちやすいと感じているため、フェアウェイウッドを5番、7番、9番と3本入れているそうです。
こんなに上手い人がユーティリティは打ちづらいと言っているのだから、私が苦手にしているのも無理はないのかもしれません。まあ、私の場合はユーティリティもフェアウェイウッドも同じように難しいと思っているわけですが。

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それでは、なぜ一般的にはユーティリティが簡単だと言われているのか。それは恐らく、そこそこできる人にとっては、どのクラブもそこそこ打ちやすいからではないでしょうか。その打ちやすいクラブの中で、性能的に特に打ちやすいのがユーティリティ、という感じ。スイングの基本ができている人にとっては、クラブの性能差だけが問題になるからこそ、ユーティリティが便利だと言われるのでしょう。
それにしても、書いているうちにだんだん腹が立ってきました。ユーティリティ、なんて上から目線の嫌な言葉でしょうか。私にとってはすべてのクラブがディスユーティリティ(ユーティリティの逆)です。
1番ディスユーティリティ(ドライバー)でティーショットを右に曲げてOBになり、プレ4から7番ディスユーティリティ(アイアン)でグリーン手前のバンカーに打ち込み、ディスユーティリティウェッジ(サンドウェッジ)でバンカーから抜け出し、ディスユーティリティパター(パター)で4パットでカップイン。そんなディスユーティリティゴルフを繰り返しています。
せめて1本ぐらいはユーティリティを持ってみたいものですが、どこのゴルフショップに行ってもディスユーティリティしか売ってないんですよね。打ちやすいクラブって、どこに売ってるんですか?誰か教えてください。絶対買うから。


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