【#20】「フォワードプレス」が作れる?“チャーシューメン”で打つことの意味
チャー・シュー・メン——。ゴルフではこの言葉に合わせてリズム良く振ればいい、というのは、子供の頃から何となく知識として持っていました。いま調べてみて初めて知ったのですが、この言い伝えのもとになっているのは、巨匠ちばてつや先生が手がけた往年の人気ゴルフ漫画『あした天気になあれ』だそうです。よし、あれをやってみよう。素直にそう思いました。
「チャー」で構えて、「シュー」でクラブを振り上げ、「メーン」で振り下ろす。自分の頭の中でそれを唱えて、体の動きや力加減は一切気にせず、ただリズムだけを意識してクラブを振ってみました。すると、自分でも驚くほどいい球が出ました。マジかよ!ちばてつやマジ神!
(Photo by ArtMassa)
チャーシューメンでリズムを取る方法にもいろいろな説があって、どうやら私がやったのは本来の漫画に載っているタイミングの取り方とは若干違うようなんですが、それでうまくいったのだから文句はありません。
この打ち方でうまくいく秘密は「チャー」と「メーン」のところにある気がします。まず「チャー」でしっかり正しいアドレスを作って、少しだけ左に手元を動かすイメージを持つ。クラブを右に上げる前に少しだけ反対側に動かした方がいい、というのはセオリーとしてよく言われることで、「フォワードプレス」と呼ばれていたりもするんですが、「チャー」でその間合いが作れるのです。
そして、打つときの「メーン」も大事。ここは「メン」じゃなくて「メーン」。つまり、間を取ってゆったり振る、ということです。ここを意識していないと、打ち急ぐことになりやすい。ここをどれだけ余裕を持ってゆったり振れるかが鍵になります。
実際の間合いは「メーン」ではなく「メーーーン」ぐらいかもしれません。ジョイマンの「いきなり出てきてごめーん、まことにすいまめーーーん」の「めーーーん」とちょうど同じくらいの長さです。
物心ついた頃には何となく聞きかじって知っていた、古き良きゴルフの教え、チャーシューメン。それがこんなにも実践的で即効性のあるノウハウだったとは!ゴルフ漫画も馬鹿にはできません。今度は『プロゴルファー猿』を参考にして、木を削ってクラブを自作し、旗つつみやモズ落としの練習をしてみようと思います。
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