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いきなり首位と9打差も… 中島啓太の追い上げプランは「少しずつ差を埋める」

中島啓太が初日を1アンダーとしたが、首位とは9打差に…(撮影:鈴木祥)

<バンテリン東海クラシック 初日◇28日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>

賞金ランキングトップを走る中島啓太は「70」のラウンドで1アンダーの34位タイとやや出遅れた。安定して上位でのプレーを続けているが、このところは初日の出遅れが目立つ。この日は順調な滑り出しを見せたが、終盤のダブルボギーで失速し、課題クリアとはならなかった。

直近2試合の初日の順位は71位タイ、54位タイ。最終的にはトップ10入りを果たして大会を終えているものの、今季3勝目に向けては初日という鬼門突破が不可欠だろう。そんな中で迎えたこの日は前半の12番パー5でバーディ先行。「前半はすごく良かったですし、いい入りができたと思います」と17番までに3つのバーディを奪った。

18番、折り返した1番と連続ボギーもすぐに挽回。再び3アンダーとして迎えた8番パー3に落とし穴があった。「後半はあまりいいショットが打てていなくて、少し集中力や気持ちが切れてしまった」。第1打をバンカーに打ち込むと「ディンプルが2つぐらいしか見えなかった」と完全な目玉。2打目は出すだけとなり、3オン2パットのダブルボギーでスコアを落とした。

これだけボールが埋まった目玉になったのはアンラッキーという見方もできるが、「そもそも、ティショットがかなりのミスだったので、もっとキレのいいスイングをしたかったなと少し後悔しています」。試合中はポーカーフェースで常に冷静に見える中島も実際は「頭の中ではかなり喜怒哀楽が激しいです」。後半に入って、思うようなショットが打てず、そのストレスが終盤のミスに繋がってしまった。

蝉川泰果が大会コースレコードの「61」で飛び出したため、いきなり首位とは9打差。今回も出遅れという課題は克服できなかった一方、厳しい位置から追い上げて上位フィニッシュを果たしてきた実績がある。「自分にはなかなかビッグスコアが出るようなコースには思えないので、3日間で少しずつこの差を埋めていきたいですね」。

賞金王争いはトップの中島と2位の金谷拓実によるマッチレースのような状況だが、3位の蝉川もここで勝てば、争いの輪に入ってくる可能性は十分。国内の賞金ランキングは来季の欧州ツアーの出場資格など、海外進出とリンクしているだけに、このまま気持ちよく走らせるわけにはいかない。(文・田中宏治)

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